【プロ野球】巨人、8.5差独走 原采配ズバリ貯金16 9回4番岡本がバント2019年7月10日 紙面から
◇巨人1-0阪神巨人が貯金を今季最多16とした。桜井は直球を軸に7イニング無失点で4勝目。8回にビヤヌエバの二塁打を足場に1死三塁とし、中島の遊ゴロで均衡を破った。阪神は相手を上回る7安打を放って零敗。ガルシアの好投を生かせなかった。 ◇ セオリーにとらわれず、勝つために最善と信じる手を打つ。2試合続けて1点差で勝利した巨人の原監督は「本当に小さな差ですけど、1-0で勝ったことに価値がある」とうなずいた。 1点リードの9回の攻撃で、敵地の虎党をどよめかせた。無死一、二塁で4番の岡本が投前犠打。5日に丸にも送りバントのサインが出たばかり。指揮官は事もなげに「ゲームを勝ちにいくという部分で最善の策。そんなに不思議ではないです、巨人では」と言い放った。結果的に追加点は奪えずも、果敢に動いて流れを手放さなかった。 その裏の守りでは簡単に2死をとったマシソンから田口にスイッチ。「マシソンは故障明けで3連投なので、少しでも(負担を)軽くして。ブルペンに良いピッチャーもいますから」。自らマウンドに足を運んで交代を告げ、細心の注意を払って1点を守り抜いた。 8回は先頭で右翼線二塁打を放ったビヤヌエバの代走に増田大を送り、小林の投前犠打、代打中島の遊ゴロで決勝点をもぎ取った。監督の笛に選手が踊り、白星が積み上がっていく。 リーグで独り占めする貯金は今季最大の16に膨らみ、2位と8・5ゲーム差。10日の前半戦最終戦に向け、「少し休むことができるわけですから総力戦でね。2~3時間、しっかり集中して、楽しんでいきたい」。4年ぶりに指揮を執る若大将は完全なる独走態勢にも気を緩めず、1戦必勝を貫く。 (小林孝一郎)
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