中日のドラフト1位・根尾昂内野手(19)が9日、ウエスタン・リーグの阪神戦(ナゴヤ)に「3番・遊撃」で先発出場すると、2打数1安打2四球。4打席で3度出塁すると、6回にはプロ6盗塁目となる二盗を決めた。試合は2点を追う9回に3点を奪って、中日が5―4で逆転サヨナラ勝ちを飾った。
7月に入って量産態勢に入った。根尾が6回に決めた盗塁は今季6つ目だが、今月に限れば何と半数の3つ目。打撃と合わせ走塁面でも、成長ぶりを見せつけている。
「塁に出たから走るとかじゃなくて、塁に出る前からしっかり準備をしているので。きょうは思い切って行くことができました」
納得のシーンは1死から四球で出塁していた6回2死一塁だ。阪神・望月のモーションを盗むと、7日のオリックス戦以来2試合ぶりの盗塁を決めた。打撃でも、第1打席こそ三振も、四球、四球ときて、8回2死走者なしの第4打席は右腕・浜地の141キロ速球を中前打。2打数1安打2四球で1盗塁。3番打者としての存在感を見せた。
英智2軍外野守備走塁コーチはこの日の盗塁について「いいスタートが切れたと思う。スタートを切ってスライディングまで、トータル的な動きも良くなって無駄がなくなってきている。まだまだ改善点はあるし、もっと(盗塁が)期待できる」と説明。今季6盗塁はチームでは7盗塁の亀沢、渡辺に続く3位だ。
10日は与田監督の視察が予定されている1軍の本拠地・ナゴヤドームでの前半戦最後の試合。「しっかり内容のあるプレーをしたい。打撃、守備でやることをしっかりやりたい」。成長した姿を1軍首脳陣の目に焼きつけたいところだ。(鹿嶋直樹)