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2019-07-09

糸井重里が毎日書くエッセイのようなもの今日のダーリン

・冷蔵庫のなかに水のボトルがあって、
 この残りの水をぜんぶ飲んじゃうと、
 買い置きもないし、もう水なくなっちゃうなぁ。
 と、ちょっと思ったことがあるんだけど、
 おまえ、っていうか、おれ、どんだけ都会人やねんっ? 
 水道の蛇口から安全な水がいくらでも出てくるっつーの。
 なんか、一瞬でも「水がない!」とあわてたじぶん、
 けっこうまずいなぁと思うんだよ。

 似たようなことは、けっこうやってるんだよね。
 お風呂に入って、歯を磨いてたんだ。
 磨いてる途中で電動歯ブラシの電池が切れたんだ。
 乾電池だったんだ、なぜ充電式じゃなかったんだ、と、
 このときも「あーあ」と瞬間だけど思ったよ。
 アホなことだよ、電池が切れても歯は磨けるのにね。
 じぶんの手を動かして歯を磨けばいいだけなんだよ。

 シャンプーがなくなっても石鹸があるしさ。
 いや、1日や2日くらいなら、お湯だけで洗ってもいい。
 スマホを家に置いたまま外出したとき、どうして
 あれほど「しまったー!」みたいに感じるんだろう? 
 飲みつけているはずのサプリだって、おそらく、
 飲み忘れてもなんの影響もないだろうにね。

 あれがなきゃたいへんだ、なんてもの、
 ほんとはあんまりないんだよね。
 旅の多い人は、そのことをよくわかっている。
 流行している「断捨離」とやらだって、
 捨てられないものを置いとける自宅だからこそ、
 ものがあふれてく、ということだと思うんだ。
 旅先には捨てるべきものも、収納しておく場所もない。

 こんなことを書いているぼくは、実は、
 むやみに買い込むし、捨てることさえも面倒がって、
 どんどん「必要かもしれないもの」を
 増やしていってしまう人間であります。
 日用品の買いだめが好き、日々の習慣もいくつもある。
 だから、電池だの水だののことでジタバタするんだね。
 いま旅先のホテルにいるんだけど、ここでも、
 お菓子がないというだけで、落ち着かないもんねー。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
キャンプの簡素に憧れつつ、キャンプ道具を増やす我なり。


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