コラム

[野分 大阪発・論点] 相沢冬樹の視線 「きのうの敵はきょうの友」

2019年6月16日

 保守と革新の2人が思想信条を乗り越え固い握手を交わした。13日、大阪市で行われた東京新聞、望月衣塑子記者のトークショーでのこと。

安倍首相シンパだった籠池氏(右)と共産党の代議士だった宮本氏。握手はこれが初めて

 サプライズゲストとして登壇したのは、なんと籠池泰典さん。言わずと知れた森友学園の前理事長だ。

 「どうも日本はマズいことになっています。75年ほど前、大東亜戦争のような統制の世になってきている。歴史は繰り返します」

 「皆さん、安倍首相にだまされてはいけませんよ。まあ、最初にだまされたのは僕やけどね(爆笑)」

 ここでもう1人のサプライズゲストが登場。共産党の元衆院議員、宮本たけしさんだ。森友事件追及の急先鋒(せんぽう)に立ち、国会の証人喚問で籠池さんを問いただしたこともあるが、こうして会うのはこれが初めてだ。思想的に対極にあった2人が壇上で手を取り合った。

 宮本さんは「この方と握手する日が来るとは思ってもいませんでした」。

 籠池さんは「きのうの敵はきょうの友やね」。

 このツーショット、今後もどこかで見られるかもしれない。