提供:サラヤ株式会社
「手洗い」を原点に、環境衛生分野で革新的挑戦を続けるサラヤ。
いのちへの真摯な眼差しとフロンティア精神で、真の持続可能性を追究する。
文=小坂綾子 写真=祐實とも明(更家社長のみ)
「衛生」「環境」「健康」を柱に、広い視野と豊かな発想で人と地球の未来を守るサラヤの合言葉は、「いのちをつなぐ」。赤痢感染防止の石けん液開発に始まり、以来、国内外でさまざまな社会的課題の解決に努めてきた。手洗いと消毒、公衆衛生や食品衛生、病院内の衛生といった本業に加え、ボルネオでの生物多様性保全、ウガンダの衛生向上など、国内外で進める種々の取り組みは、SDGsのアジェンダそのものだ。
「経済と社会と環境の三つが揃って世界が持続可能になる」と語る更家悠介社長が見ているのは、目先の利益でも理想論でもなく、真に持続可能な社会を実現する道筋だ。「環境問題に取り組んでも、経済がついてこなければ続かず、良い状況にならない。消費が増え、企業も持続可能でなければ」と利益がトータルでまわる〝健全な経済〟の中での社会貢献を重視する。
歴史の分岐点にある今、地球を持続可能な形で次世代に送り込むために何ができるか――模索するサラヤは2019年、次のフェーズに進むための新たなスタートを切った。「従来の仕事をSDGs的な文脈の中に落とし込もう。自分たちの立ち位置を考えることで見えるものがある」と更家社長は社員に提案し、意識を共有するツールとして全社員にSDGsカラーホイールのバッジを配布した。
大阪・関西万博の開催に向け、この先10年は海外進出とイノベーションに力を入れる。非営利団体などと連携し、複眼的な視野で未来を捉えることも忘れない。「開拓余地はまだまだあり、挑戦するのは面白い」と更家社長。「手洗い」をどうクリエイティブに課題解決の事業へと発展させるか。可能性は無限大だ。
世界では1日約16,000人もの5歳未満児が命を失っている。原因の多くは予防可能な病気であり、石けんによる正しい手洗いの知識と習慣があれば、たくさんの命を守れる。サラヤは、日本ユニセフ協会と協力し、ウガンダで石けんによる手洗いを普及する「100 万人の手洗いプロジェクト」に取り組んでいる。また、医療機関の劣悪な衛生環境の改善を目指す「病院で手の消毒100%プロジェクト」も実施。院内感染を防ぎ、乳幼児死亡率や妊産婦死亡率を下げるために、アルコール手指消毒剤の現地生産、医療従事者への教育、普及活動を進めている。
熱帯雨林で生きる野生生物のすみかを守りつつ、生活に欠かせないパーム油を持続可能な方法で調達。ヤシノミ洗剤など対象製品の売上の1%をボルネオの環境保全に。
日本初のカロリーゼロの自然派甘味料「ラカントS」の原料は、中国の桂林にのみ自生する「羅漢果」。現地の雇用創出を目的としたサラヤの工場にて、安心・安全の日本品質でつくられている。
代表取締役社長
1998年より現職。環境・生物多様性問題への造詣が深く、NPO法人ゼリ・ジャパン理事長、NPO法人エコデザインネットワーク副理事長、認定NPO法人ボルネオ保全トラスト・ジャパン理事なども務める。
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