2年連続の甲子園出場へ好発進だ。愛産大三河の主砲・上田希由翔(きゅうと)投手(3年)がバットでチームをけん引した。今夏は背番号1だが、この日は「4番・一塁」で出場。3回に左前へ先制適時打、5回に左前適時打を放つと、8回は右翼フェンス直撃の適時二塁打。3安打3打点の固め打ちをみせた。
「自分が打たないと、流れがこないと思っていた。大事な場面で一本打ててよかった」と語る上田はホッとした表情。桜井春生監督(49)も「やはり、上田の先制打が大きかった」と主砲の働きを褒めたたえた。
東愛知大会を制した昨年も4番を務めたスラッガー。4月にU18W杯高校日本代表1次候補に選ばれ、東邦・石川らトップ選手と練習した。学んだのは中心選手の心構え。この日も4番の責任を果たすため、好機で集中力を高め、3本の適時打でチームを波に乗せた。
「みんなに頼られる部分があるので一本打たなければ…」と気を引き締める上田。主将として甲子園へ戻るため、2回戦以降も強打でチームを引っ張る。 (川越亮太)