【ドラニュース】周平、気を吐く4安打 「たまたま」謙遜も、「CS出たい」胸に熱き思い2019年7月7日 紙面から
孤軍奮闘-。見せ場が少ないまま終わった試合で高橋が気を吐いた。次々と快音を響かせ、5月7日の広島戦(ナゴヤドーム)以来の今季2度目の4安打。「たまたまですよ」と謙遜したが、バットは好調をキープだ。 まずは1点を先制した直後の初回2死一塁。フルカウントから先発・石川が投じた真ん中カットボールを右前に運ぶと、4回は右前、7回には中前へ運び、今季13度目の猛打賞。さらに9回無死一塁ではマクガフの外角高め152キロを右前へ転がした。92安打は巨人・坂本とともにリーグトップ。首位打者と合わせリーグ2冠だ。 しかし、試合後の表情は険しいまま。「チャンスで打つのは難しいこと。僕は与えられた場面でしっかり打っていくだけなので」。雨天中止を挟んで4連敗。悔しさをにじませながら、家路についた。 口数は少なめに己の背中で引っ張る主将。だが、ふと若手にかけた言葉には本人も知らぬ影響力がある。「初めてしっかり話す機会があって、大事なことを教えてもらいました。周平さんへの印象が変わりました」。こう話すのは石川翔。春季キャンプ終盤に宿舎で同部屋になり、主将と一緒に過ごした右腕の心に残る言葉があった。 「オレが活躍するかどうかはどうでもいい。それよりも勝ちたい」。あくまでフォア・ザ・チーム。生き残りを懸け自分のことで精いっぱいだった石川翔の心に突き刺さった。そしてもうひとつ。「今年はなんとしてもクライマックスシリーズに出たい」。高橋が新人だった2012年以来、遠ざかる舞台。石川翔は残念ながら右肘手術で離脱したが、主将の言葉を胸に必死にリハビリを続けている。
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