【プロ野球】投げて打って! 巨人・山口、気迫の粘投「勝ち星はオマケ」2019年7月6日 紙面から
◇巨人8-4DeNA巨人が今季2度目の6連勝。2-2の6回に坂本勇の適時打と丸の3ランで4点を勝ち越し、7回に坂本勇の2点二塁打で加点した。山口は8イニング2失点で12三振を奪いリーグ単独トップの9勝目。DeNAは今永が6イニング6失点と崩れた。 ◇ 巨人の山口が「最多勝対決」に投げ勝った。DeNAの先発は試合前まで8勝で並び、防御率、勝率、奪三振でもリーグ上位を争う今永。古巣で過ごした最後の1年(2016年)に新人だった左腕に「きょうはなにがなんでも勝つという気持ちで投げた」と先輩の意地を見せつけた。 2回無死一塁でロペスに先制2ランを許した。規定投球回に達する投手では両リーグ最少の今季4本目。それでも「2、3点勝負になる」と気持ちを切り替え、5回まで1人の走者も出さなかった。5回に同点にしてもらうと、6回は1死一、二塁でソト、筒香を連続三振。流れをグッと引き寄せた。 バットでも奮闘した。6回の先頭打者で左中間フェンス最上段にぶち当てる二塁打。もともと打撃好きだけに「ピッチングより気持ち良かった」と満面の笑みだ。続く亀井のセーフティーバントの際に、二、三塁間でスパイクが人工芝に引っ掛かって転んだのもご愛嬌(あいきょう)。一挙4得点の呼び水となった。 新加入の鍵谷に9回のマウンドを譲って今季初完投こそ逃したが、8イニングを2安打2失点。中5日で132球の熱投を見せ、自身5連勝でハーラー単独トップに立った。「チームが勝てる状況をつくるのが先発ピッチャーだと思うし、勝ち星はオマケ」。白星には頓着しないが、これで投手部門は勝利、防御率、勝率と3冠。チームは2位広島に今季最大7ゲーム差とし、セ界の貯金を独り占めにした。 (小林孝一郎)
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