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【藤井かすみの体感して ゴルフ上達ドリル】ドリル(13)砂の反発で打ち出す方法 覚えて簡単に脱出!2019年7月4日 紙面から ゴルフにはいくつか、そのケースによって覚えなければいけない打ち方があります。その最たるものがバンカーショットです。スコアメークには欠かせないショットですから、がんばってマスターしましょう。理屈さえ覚えれば、簡単に脱出できますよ。 (取材、構成 児玉光雄)
100切りのポイント前回まではアプローチのドリルを紹介しました。今週からはバンカーショットのレクチャーです。100を切れない原因のひとつとして、バンカーがあります。バンカーから脱出するのに数打も要するのではスコアになりません。 フェアウエーサイドにあるバンカーは、クリーンにヒットしなければ飛距離を出せません。一方、グリーンサイドのバンカーショットは飛び過ぎないように脱出させ、ピンに近づけます。そのためにはボールの手前の砂を打ち、その反発によって出す方法を取ります。 しかし普通のスイングでは、砂は反発してくれません。フェースが砂に深く入り込み過ぎて、球の反発までつながりません。では、どうすればいいのか。 砂の面払うようにそれは「バンス」を利用して、クラブを滑らせるように振り抜くことです。バンスとはフェースの下部裏にある膨らんだ部分です。ここを砂の面に滑らせるように振ります。順を追って説明しましょう。 (1)アドレスで注意することは、あまりオープンに構えないことです。オープンに構え過ぎると球の位置が右寄りになって、球が左に出やすくなるからです。 (2)砂を振り抜くわけですから、足場を固め、重心を低くします。 (3)左の手の甲が上を向くぐらい開いてグリップを握ります。左手の甲を、手首をそらせるようにしてフェースを開きます。右手のグリップは普通で構いません。 (4)ここで肝心なのがバックスイングの上げ方です。後ろに引くのではなく、左の甲を口で食べるような感じで、上に上げていきます。 (5)そこから球の手前の砂をたたくように振り抜きます。ここで注意するのは、手が先にいくハンドファーストのような形ではなく、体の正面でヘッドが先に抜けていくように振り抜くことが肝心です。 (6)感覚としてはインサイドから入ったフェースが平行になり、最後にアウトサイドインに抜けるといった感じです。球を捉えるのは最後のアウトサイドインに抜けるあたりですから、自然と球の位置は左足サイドになります。 練習で距離つかむ距離の調整は練習でつかむしかありません。私は振り方は同じで、58度、52度、48度、ピッチング、9番アイアンを使って距離を合わせてきました。 残念ながら、バンカーショットの練習だけは実際にバンカーでやるしかありません。しかし、一度そのやり方を覚えれば、むしろバンカーの方がやさしいと思えるようになるはずです。次週は、そのバンスの使い方のドリルを紹介しますね。 【かすみのひとりごと】練習場で打つときは右端を使いましょう私は普段、「練習場で打つときは右端で打つように」と言っています。できれば打ち下ろせる2階の方がいいです。なぜなら、クラブの上げ方や方向の取り方、身体の使い方は右端の方が取りやすいからです。 左端で打っていると、だんだんと右を向くようになります。それでなくても、コースに行くと右を向きがちになり、クラブが死ぬほど(笑)インサイドに入ってしまうようになります。左端で打つときは、ちゃんとヤードスティックなどを利用して、錯覚をなくしてから練習してくださいね。 そして今、私は大反省しています。レッスンしている兵庫県小野市のマスターズゴルフガーデン三木は、入り口に近い打席が左端ということもあって、入り口の近くで打たせていました。右端の打席は遠い奥にあるので、見に行くのがおっくうだというのが理由でした。 今はみんなに申しわけないことをしたと思っています。一度染み付いた身体の癖は、なかなか取れません。みなさんも練習するときはなるべく右端から打ってくださいね。 <藤井かすみ(ふじい・かすみ)> 1967(昭和42)年11月30日生まれ、山口県岩国市出身の51歳。身長162センチ。ヴィクトリアゴルフ所属。学生時代はソフトボールの選手で東京女子体育短大のとき日本代表にも選ばれた。23歳からプロを目指し、3度目のプロテスト受験だった95年8月にトップ合格。2001年ベルーナレディースカップでツアー初優勝。02年には3勝を挙げ賞金ランク2位。ツアー通算10勝。師弟関係は岡本綾子。現在は兵庫県でジュニア育成に力を入れている。 取材協力 中日カントリークラブ(三重県鈴鹿市東庄内町1447)(電)059(371)1188 (毎週木曜日の紙面に掲載)
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