コラム

[潮騒] 6月29日(土)

2019年6月29日
 昨年5月、西城秀樹さんは心不全のため死去した。没後1年に共同通信が配信した特集記事を今月、小紙に掲載したところ、西城さんの根強い人気を改めて実感した◆というのも、掲載紙の購入を申し込む電話が相次ぎ、同僚が一日中「ヒデキ」の対応に追われたためだ。発端は、西城さんの公式ホームページにアップされた「記事が順次地方新聞に配信されます」との情報。小紙にも載ることがSNSを通して拡散し、申し込みは全国各地から300件を優に超えた◆『傷だらけのローラ』を情熱的に歌い、『YOUNG MAN(Y.M.C.A.)』を両手で振り付けし、アニメ「ちびまる子ちゃん」のテーマ曲『走れ正直者』もさわやかに歌った◆その姿がいまも人の心を動かすのはなぜか。「一生、青春を貫いたからだと思います」とのマネジャーのコメントを、特集記事は伝えている。とすれば「ヒデキ」というカタカナの3文字はある面、青春と同義語と言えるかもしれない◆ヒット曲を連発した西城さんの持ち歌の一つに『めぐり逢(あ)い』がある。脳梗塞で倒れた後にリリースした。「いま歌いたいのはこの曲なんだ」と当時のインタビューで語っている。一期一会を大切にした姿も、ヒデキ伝説につながっているのだろう。(深)