【プロ野球】元竜戦士のモヤ、移籍先オリックス初打席で本塁打2019年7月4日 紙面から ◇ロッテ12-6オリックスロッテは先発全員安打の猛攻で快勝した。1-1の3回、荻野の適時打や香月のプロ5年目での初本塁打となる3ランなどで一挙7点を奪った。ボルシンガーは6回途中6失点で2勝目。オリックスは序盤の大量失点が響いた。 ◇ 中日からオリックスへ金銭トレードで移籍したモヤが、名刺代わりの特大アーチを右中間へかけた。それも最初の打席。2回2死からボルシンガーの低め直球を豪快にすくい上げた。 「バファローズに移籍してきて初めての打席でホームランを打つことができて、うれしい。ファンの声援がより一層、後押しをしてくれたよ」 午後1時からの入団会見では「ユニホームがカッコイイ。背番号1にふさわしい活躍をしたい」と抱負。そして「6番・一塁」でスタメン出場すると、一時同点ソロにベンチが沸き立った。ダイヤモンドを一周して本塁を踏む際には右手を天に突き上げた。ベンチ前に戻ると、一緒に移籍した松井雅を抱き上げた。 プエルトリコ出身で201センチ、117キロの大型野手。来日2年目の今季、中日では外国人枠の関係もあり1軍出場は7試合にとどまっているが、2軍では56試合に出場して打率3割1分5厘、12本塁打、36打点と好成績を残していた。 そんなモヤはオリックスにとって垂ぜんの的だった。ドーピング規定違反のメネセスは契約解除。ロメロは右脇腹を痛めて離脱中。チーム本塁打はリーグ最少(51本)で「ウチに欠けている長打力を期待」と言う福良ゼネラルマネジャー(GM)の求めに即応してみせた。 中日からバファローズに移籍して活躍した選手といえば、ラルフ・ブライアントがいる。31年前のシーズン途中に近鉄に加わり、移籍後初アーチはくしくもこの日と同じ7月3日だった。モヤの一発がかすむ敗戦にはなったが、3度のキングに輝いた伝説アーチストのような救世主となれるか。 (吉川学) ◆ブライアントの移籍後初本塁打中日では外国人枠の関係で出番のなかったブライアントは1988年6月28日、金銭トレードで近鉄へ。翌29日の日本ハム戦(東京ドーム)でデビューし、中越えに2点適時二塁打を放った。移籍後初本塁打は出場5試合、16打席目。7月3日の西武戦(ナゴヤ)の2回に中越えソロを放ち、4回には2打席連続弾を左翼へ。この年は最終的にリーグ4位の34本塁打。チームが最終戦まで優勝を争う原動力となった。
|