牧師からのメッセージ
キリスト教のイロハ
律法学者が・・・・イエスに尋ねた。
「すべての命令の中で、どれが一番たいせつですか。」 イエスは答えられた。「一番たいせつなのはこれです。『イスラエルよ。聞け。われらの神である主は、唯一の主である。心を尽くし、思いを尽くし、知性を尽くし、力を尽くして、あなたの神である主を愛せよ。』
次にはこれです。『あなたの隣人をあなた自身のように愛せよ。』この二つより大事な命令は、ほかにありません。」(マルコ12:28~31)
宗教の「宗」という字は、おおもと、主として尊ぶべきこと、第一位の者等といった意味があります。
「人間にとってのおおもと」、「人が主として尊び第一位にする者」、という教えが「宗教」という事のようです。ですから人間にとって基本的に必要なものと考えられていることと言えましょう。
しかし、現代は日進月歩の科学が、神・霊・魂等という科学的に証明出来ないものは、人間の迷いが生み出したもので存在しないもので、やがて科学が解き明かすだろうと思う人が多くいます。
でも、AI(人工知能)が人間のあらゆることを分析し尽くすと、反対にAIが「人間には神様の存在が必要である。」というデーター出すことになるかもしれません。
人間は、自分の無意識の感情や意志によって選択してしまうからです。むしろ感情や意志を全く入れないで人間を分析するAIの方が神様の存在を認めるようになる可能性が強いからです。
宇宙物理学者は、「サムシング グレート(偉大な何者か)」という考え方をもっていて、「この宇宙や地上がバランスよく精巧に活動出来ているのは、物理的現象だけでなく、人間の目に見えない、偉大な意志と知性を持った何者かが支配している」と述べているからです。
また、私達が日々過ごしている人生、そこには、喜怒哀楽があり、やがて死を迎えることになるのですが、人間の存在は何にかという疑問が起きてきます。
でもそんな事を考えていると、何にも出来なくなり、多くの人がこの問題で自ら命を落としているから考えないようにしよう。 物質的に満たされ、長生きするだけで幸せを感じなければと、現代人はあえて避けているように見えるのです。
私は、大学を途中で辞めて牧師になる道に進みました。その頃は、真理である方を信じて信仰に立った生き方と喜びをもっていました。
信仰をもって歩むことの素晴しさは知っていましたが、若さのため充分な知性による論理付けが出来ていませんでした。それから半世紀以上、真剣に研究し続けて来ました。
そして論理としても、生き方にしても、生活の仕方についても、真理についても明快に理解するようになりました。その中でいくつもの発見をするのです。その結果この社会は、主客転倒しているのです。ですから考えれば考えるほど自分の存在を始め社会の仕組みも平等と言いながらも障害を持った人があったり、能力の違いがあったりして社会の様々な矛盾に、生きる希望を失ってしまった人も多くあるのです。
それはまさに主客転倒の結果です。
方程式も数字の入れ方を間違えれば、とんでもない答えになりますし、データーの入れ方を間違えれば当然正しい答えは出て来ません。この社会における人生観には、「はじめに人間ありき」という発想を無意識にしていますが、ここにデーターの入れ間違いがあるのです。
この事を聖書は「罪」といっています。このページの公開日・更新日
公開開始日 2019年6月21日