【格闘技】拳四朗ゴキゲン、テレビ生中継 初の地元関西、千人の応援団2019年7月3日 紙面から
ボクシングのWBCライトフライ級王者の拳四朗(27)=BMB=が2日、東京都内で同級1位タコニン(フィリピン)との6度目の防衛戦(12日・エディオンアリーナ大阪)に向けた練習を公開した。この日は試合が2試合ぶりに中継されることも決定。力を得た王者は2ラウンドのスパーリングで充実した動きを見せ「冷静に焦らず倒すのが目標。顔を傷つけず、無傷で圧倒する試合を見てほしい」と宣言した。 V6戦。現役最多の防衛を数える王者らしく落ち着いて取材に応じていた拳四朗の目が輝いた。フジテレビの担当者から、試合の生中継が最終決定したと伝えられたのだ。 「関西でテレビあり。最高ですね! カッコいいとこみせないと」 これまでテレビの露出は不遇だった。V5戦を行った昨年末のトリプル世界戦では3番手に回され試合は生中継されなかった。もっと有名になりたい、テレビに出たいが口癖の拳四朗は思わず「つらい…」とこぼしたほどだ。 それが、今回は生中継に返り咲いた。しかも、世界王者になって初の地元・関西での試合。会場にはこれまでを大きく上回る1000人の応援団が詰めかける予定で、モチベーションはいやがうえにも上がる。 だが、冷静さも忘れない。「倒したいという気持ちを出さずに倒すのが目標。冷静に焦らず倒します」と、拳四朗。サウスポーのタコニンを想定した、同じサウスポーの高校5冠・重岡銀次朗(ワタナベ)とのスパーリングでは初回で相手を見極めて2回には圧倒する高い適応力を見せた。 試合を解説する元WBCバンタム級王者・山中慎介さんも視察して「調子がよさそう。(テレビの露出で)くやしい思いもしてきただろうが、内容でアピールしたいというのがあるのでしょう」と、目を細めた。拳四朗は12日、視聴者にもアピールする勝ち方を見せる。 (藤本敏和)
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