【大相撲】貴景勝、気持ちは「100%出る」 44日ぶりの相撲2019年7月3日 紙面から
右膝の負傷で夏場所を途中休場したかど番の大関貴景勝(22)=千賀ノ浦=が2日、名古屋市北区の千賀ノ浦部屋で44日ぶりに相撲を取った。患部に問題がないことを確認し、明言でないと前置きしつつも「出ます。気持ちは100%出るつもり」と宣言した。 武器の突き押しで前に出るだけでなく、右脚に全体重を掛けるように相手の当たりを受け止めた。幕下相手に5番どまりとはいえ、攻守両面の動きで右膝の不安を払拭(ふっしょく)。貴景勝の口から、実質的なゴーサインが飛び出した。 「これだったら問題ない。出るつもり、というか出ます。まだ時間はあるから明言はしないけど、気持ちは100%出るつもり。出ないつもりだったら、名古屋には来ていない」 相撲を取ったのは夏場所8日目、再出場して碧山に完敗して以来、44日ぶりだった。再休場に追い込まれた黒星を受け、医師らによる膝の治療とリハビリの専門チームが結成され、名古屋場所初日までの約6週間を逆算。すり足だけでも、膝への負荷を浅く、中間、深くと細分化して復活ロードを慎重に歩んできた。 名古屋入りして稽古を再開した6月下旬は、相手にぶつかる力配分を5~7割と自己申告していたが、この日は「力は抜いてない。番付の差はあったけど、立ち合いはバシッと当たった」。アクセルをさらに踏み込んで「不安、怖さはまったくない。バッチリ、良い感じ」と前向きな言葉を並べた。 とはいえ、関取衆との稽古は否定。ぶっつけ本番になるが「気持ちでカバーする。どこまで高められるか」とかど番脱出へ、最後は気力で仕上げていく。 (志村拓)
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