毎年1月第4日曜、百々手祭り(ももてまつり)
福岡県糸島市二丈深江淀川地区(淀川天神社)
まずその年の五穀豊穣・厄祓い祈願のため村人による弓射が行われます。その後深江神社の宮司を招いて弓、矢、的のお払いや魔除けなどの祭典が行われ、五射一組の弓射が宮司によって三回行われます。その後、各戸の代表がお手製の弓矢を持ち寄って弓を射、最後は野にむけて矢が放たれます。
弓射が終わるといよいよ愉快な「大飯食らい」の神事。まずは高膳に白米と一汁三菜が運ばれます。一杯目のご飯は普通の量ですが、二杯目からは山盛りご飯となり、食べ終わる間もなく、次がよそわれます。参加者たちはお椀を隠して蓋をしようとしますが、容赦なく次々とご飯がよそわれ、その掛け合いに場内は笑いに包まれます。このなんともユニークな神事には「今年もこれだけのご飯が食べられますように」との祈りが込められているそうです。
五穀豊穣・厄払い祈願の弓射後、各戸の代表がお手製の弓矢を持ち寄って矢を射て、最後は野に向けて矢を放たれます。その後のメインイベント!大飯喰らいでは、一杯目は普通の量で二杯目からは、山盛りご飯となり食べ終わる間もなく、次がよそわれます。まだまだ食べさせようとする給士役と、蓋をして終わりにしようとする参加者とのやり取りが笑いを誘います。結婚や新築などのお祝い事があった人には、頭から水をかけるなどとてもユニークなお祭りです。
江戸時代から伝わるこのお祭りでは、まず、家内安全のために弓で矢を射ち、その後、五穀豊穣を願って山盛りのご飯を食べるんだそうです。そもそも「百々手」とは、弓術で2本の矢を100回、合計200本射ることを言うそう。百々手祭りも、本来は弓行事がメインの神事であったためにこう名付けられたようですが、現在は、弓行事よりも山盛りのご飯を食べることがメインになっちゃってます。
参加するのは神社のある地区の男性。手作りの弓を持参し、それほど遠くない的を目がけて矢を射ます。その後、山盛りのご飯を食べる行事が行われるのですが、容赦なく盛られる山盛りのご飯を、腹をさすりながら食べる姿が、観客の笑いを誘います。それはさながらわんこそばのよう。茶碗を手でふさいで盛られないようにしたり、茶碗を隠したりといったやりとりが見ものです。
茶碗にフタをするか、「ギブアップ」と言ったりすることで終了します。こんなに大食いを強いられるのに、勝ち負けはないといいます。自分との過酷な戦いです。おかずには、必ず、豆腐と大根の味噌汁、セリとクジラの煮付け、豆腐とアオサとイワシの味噌汁、なますの4品が用意されます。このおかずの狙いは…、誰も知らないそうです。
ご飯は1人当たり4合も用意されるそうです。カロリーにして約2320kcal。ご飯だけで成人男性の1日の摂取カロリーをオーバーしています。ご飯やおかずは当番の地区の女性たちが用意します。毎年お祭りの後にくじ引きをして、次の当番を決めるんだそうです。ローテーションではなく、くじ引きなんですね…。
おかずのセリとクジラの煮付けに、現在では入手困難となったクジラの肉が使われていますが、なんとか手回しをして手に入れているんだそうです。入手先は佐賀県との情報を得ました。
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