オリックスとの大型トレードから一夜明けた1日、中日の伊東勤ヘッドコーチ(56)が新加入することになった松葉貴大投手(28)と武田健吾外野手(25)について高い期待を口にした。一方でチームを去ることになった松井雅人捕手(31)、松井佑介外野手(31)、スティーブン・モヤ外野手(27)はナゴヤ球場を訪れ、チームメートらにあいさつした。
その脳裏には、指揮官として対峙(たいじ)した印象が強く残っていた。東京へ移動する前にナゴヤ球場を訪れた伊東ヘッドは、トレードで移籍することが決まった松葉について口を開いた。
「ゲームをつくれるし、良いピッチングをする。今年は目立った活躍をしていないようだけど、随分、苦しめられた投手だった」
2013年にプロ入りした松葉は、14年に8勝、16年に7勝をマークしたのをはじめ、これまで27勝を挙げている。13年から17年にかけてロッテの監督を務めた伊東ヘッドは、同一リーグだっただけにその雄姿をじかに目にしてきた。
13年5月1日にプロ初登板で6イニング無失点と鮮烈デビューしたのは、伊東ヘッド率いるロッテ戦だった。
今年も開幕ローテに名を連ねただけに、決して衰えはない。だから、「自分の投球をしてくれれば、今でも十分にゲームをつくれると思う。これから(与田監督と投手コーチが)話をすることだけど、先発に向いているんじゃないか」と期待を寄せた。
また、松葉とともに加入が決まった武田についても、「右の長打を打てる選手が少ない。年齢的にもこれからだと思う。ずっとゲームに出れば、数字を残せるタイプ」と高い評価を口にした。 (島田明)