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賄賂「長年もらっていた」 鵜飼工事汚職、収賄容疑の市職員

 岐阜市が発注する長良川鵜飼の観覧船航路しゅんせつ工事を巡る贈収賄事件で、収賄容疑で逮捕された同市鵜飼観覧船事務所職員、杉原明容疑者(57)=詐欺罪で公判中、休職処分=が、賄賂とされる金銭について「長年もらっていた」との趣旨の話をしていることが、関係者への取材で分かった。贈賄側とされる同市の土木会社「丸平工業」は10年以上、同工事を受注していたとみられ、岐阜県警は経緯を調べる。

 杉原容疑者は運航管理係長だった2018年3月、17年度の工事5件を受注できるよう便宜を図った見返りに「丸平」役員の吉本和彦容疑者(64)から100万円を受け取った疑いを持たれている。県警は、杉原容疑者が、契約の前提となる単価見積もりを依頼する業者の選定を調整し、「丸平」が独占的に受注できるようにしていたとみている。

 関係者によると、杉原容疑者は容疑をおおむね認めた上で、長年にわたって吉本容疑者から金銭を受け取っていた、との趣旨を説明。受け取りの記録はなく総額は分からない、といった内容も話しているという。

 杉原容疑者は03年に同事務所の運航管理係に異動後、11年から同係長を務めていた。

 一方、「丸平」幹部によると、吉本容疑者は社内で主に公共工事に関する業務を担当。同社は問題のしゅんせつ工事を10年以上前から受注し、同工事の業務は吉本容疑者が1人で担っていたという。賄賂の授受があったとされる当時は「丸平」社長だった。

 県警は、両容疑者が関係を深めた経緯や、過去の工事発注を巡り不正がなかったかについても調べる。

(中日新聞)

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