【鹿沼】引田の工房・ギャラリー「心の郷」オーナーの駒宮洋(こまみやひろし)さん(73)が、ティッシュペーパーを材料とした工作ガイド本「ティッシュで作るリアルな昆虫」を出版する。趣味で取り組んできたティッシュで実物大の昆虫を作るノウハウを「集大成」として一冊の本にまとめた。駒宮さんは「ティッシュを使った制作は無限大。面白いですよ」と話す。
駒宮さんは50歳から、生家をイメージしたかやぶき屋根の古民家ジオラマ制作を始め、ジオラマ内に登場する人や動物、野菜などのミニチュアをティッシュを使って制作してきた。
身近で加工しやすく、応用が利くことから、2005年からは昆虫の実物大の制作を本格的に開始。11年には「ティッシュ昆虫」の商標登録もしている。埼玉県川口市で建設会社などを経営していたが、5年前、引田の自然などが気に入り妻と移住、工房なども設けた。
作業は徹底している。標本とした実物の昆虫をノギスで測り、頭、胴体、脚などを正確に図面に起こす。ティッシュをこよりにし、木工用接着剤を利用して固さ、厚みを出し、ニスで透明感を出す。拡大鏡を使った緻密な作業で、これまでに120種350匹以上を制作している。