名古屋場所で右膝のけがから復帰を目指す大関貴景勝(22)=千賀ノ浦=が29日、名古屋市北区の千賀ノ浦部屋で稽古を行い、稽古のペースをさらに上げた。四股、すり足など基本動作を終えると、序二段の貴大将を土俵に立たせて立ち合いの押しを繰り返した。
貴大将が浮き上がるような押しを見せ、力の出し方も日ごとに増している。8回の押しと、頭をつけた状態からの押しを6回。質、量ともペースアップしてきた。午後からの熱田神宮参拝後に貴景勝は「きょうは痛みもなかった。だいぶよくなってきている感じがする」と話した。相撲を取る稽古の再開時期については「もうちょっと。無理ならやらないし、焦りは全くない」とし、慎重に進めていくつもりだ。
膝をけがしてからは医師やトレーナーとチームを組んでリハビリに臨んできた。「膝の調子を見て、東京に治療に行きたい考えもある」と、一時帰京して治療するプランもあるという。やれることはすべてやって、決断を下す。 (岸本隆)