| OPENCORE NMRプロジェクト -- FPGA集約型NMR分光計の開発、そして開発キットの公開 -- [ Japanese | English ] |
[前置き] このページは、このプロジェクトをごく簡単に紹介したものに過ぎません。詳細な解説やリソースのダウンロードサイトは現在準備中です・・・。 思いっきり未完成サイトでも構わなければ、、、ココをクリック! [背景 -- FPGA集約型NMR分光計の開発--] 最近、FPGA(Field-Programmable Gate-Array)をフルに活かしたNMR分光計を開発しました[1]。FPGAは、半導体デバイスの一種でその内部に膨大な数のプログラム可能な論理ゲートを備えています。ユーザーはハードウェア記述言語により、デジタル回路をデザインし、FPGAに実装することができます。動作速度と回路規模の制約の範囲内であれば、いかなるデジタル回路も実装可能です逆にデジタルではない回路(アナログ)回路は組み込むことができません)。 図1. (a) FPGAの写真と(b)FPGAへの回路書き込みの概念図。 我々はデジタルNMR分光計を開発するにあたり、分光計に必要となる全てのデジタル回路を1チップのFPGA内に実装することを目指しました。この設計思想により、コンパクトな3チャンネルNMR分光計が実現しました(図2)。それぞれのRFチャンネルは400MHzの周波数まで対応可能で、振幅変調、位相変調、周波数変調ラジオ波を照射することが可能です。FPGA内に実装不可能である機能(アナログ回路や、回路規模・速度面で現状対応不可能なデジタル回路)については、別途回路基板を開発しています。図3はその例で、400MHzまで出力可能なDDSシンセサイザボードの(a)回路図、(b)基板パターン、そして(c)外観を示しています。 図2. 分光計が働いているところ。 図3. 自前開発のDDSボード。(a)が回路図、(b)が回路基板のCAD図、そして(c)が完成品。 [OPENCORE NMRプロジェクト] 「この分光計、欲しい!」という要望に応えるために、現在このFPGA集約型NMR分光計を製作するに足るリソースを提供するためのサイトを準備中です。「足るリソース」というのは、 (i) FPGA内に構築するデジタル回路のハードウェア記述言語ソースコード (ii) 電気回路図 (iii) 基板パターンデータ (iv) 制御ソフトウェア 等々です。FPGAに組み込んだ回路モジュールは「IPコア」と呼ばれています。これをオープンにする、という意味で、このプロジェクトをOPENCORE NMRと名付けました。 [文献] [1] K. Takeda, Rev. Sci. Instrum. 78, 033103 (2007). [このプロジェクトで活躍中!]
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