委員長

 「ただ今より今週のクラス会を始めます。」よく通るエリちゃんの声でクラス会が始まりました。エリちゃんは、5年生にしては背が少し低めですが、意志の強そうな目に縁なし眼鏡が大人っぽさを感じさせます。実際クラスを引っ張る指導力には定評があります。
 「最初の議題は、リョウタ君についてです。」そう言われて驚いたのは、他でもないリョウタ君です。「えっ、何だ。何の事だ。」とうろたえています。エリちゃんは構わず続けます。「多くの女子から、リョウタ君がやらしいと、訴えがありました。みんな困っているそうです。」「その通りです!」と女子から声が上がります。「下品な事ばっかり言うので困っています。」「変な本を学校に持って来ました。」「いい年してスカートめくりなんかするのよ。バカじゃないの。」と非難轟々です。「静かにしてください。それではリョウタ君、何か反論はありますか?」リョウタ君はもうパニックです。真っ赤になって喚きます。「何言ってんだよ!俺が何しようと勝手だろ。女のくせに威張んな。ぎゃあぎゃあやかましんだよ!ブス!」もう言ってる事がむちゃくちゃです。「反省の色がないようですね。ではリョウタ君をどうしましょう。」女子たちは大騒ぎです。「許せないわ。」「極刑よ。極刑。」「切っちゃえ!切っちゃえ!」男子はみんな青くなって小さくなっています。
 「ではリョウタ君は有罪ということで、チンポ切りの刑とします。賛成の人は挙手してください。」女子が全員手を挙げました。このクラスではまだ女子の方が多いので、リョウタ君の運命はこれで決まりました。リョウタ君は一転真っ青になり震えだしました。「何言ってんだよ。そんなのありかよ。そんなのひどいよ。」エリちゃんはそれを無視して冷たい声で「それでは刑を執行します。」と宣言しました。リョウタ君は逃げ出そうとしましたが、たちまち捕り押さえられてしまいました。すぐに体格のいい男子体育委員と男子保健委員がリョウタ君の両脇を抱えて教室から連れ出しました。大きなハサミを持った女子保健委員がその後についていきます。廊下からはリョウタ君の叫び声が聞こえてきます。「いやだー。止めろー。止めてくれー。切らないでー。助けてー。」その声がだんだんと遠くなっていったかと思うと、突然ものすごい絶叫が聞こえました。それっきりリョウタ君の姿は見ていません。

 「次の議題は来月の遠足についてです。」クラス会は続きます。「前回のクラス会で、遠足は飯ごう炊さんに決まりました。今日はそのメニューを考えます。」林間学校以来クラスはちょっとした野外料理ブームなのです。誰かが言いました。「林間学校みたいに、まただれかを料理したいわね。」「いいわね、それ。」「美味しかったものね。」「大きなお鍋でカレーなんかどうかしら?」「素敵!」男子たちもそれがいいと言っています。
 「はいっ、静かに!誰かを食材にしてカレーですね。それで誰が食材になるのですか?」急に教室が静まります。立候補する人はいないようです。ぼそぼそ声がします。「どうするのよ。」「あなた、言い出しっぺでしょ。あなたが立候補したら?」「私が言い出したんじゃないわよ。」「やっぱりくじ引きかな。」「いやよ、私くじ運悪いんだから。」
 そんな様子を黙ってみていたエリちゃんは、フウーッと大きなため息をつくと「わかりました。どうやら立候補者がいないようなので、私が食材になります。」と言いました。みんなびっくりしてエーッと大声をあげました。エリちゃんは平然と「当然の事です。クラスの誰もがやろうとしない仕事を率先してやるのも、クラス委員の仕事です。」エリちゃんの表情には一分の迷いもありません。教室には思わず拍手が沸き起こりました。「それでは料理の手順を決めたいと思います。」エリちゃんは何事も無かったかのように議事を進めます。自分をどのように料理するかについて、エリちゃんはテキパキと決めていきました。

 ついに遠足の日になりました。飯ごう炊さん会場のキャンプ場では、石を並べて大きな火床が造られ、大きなお鍋が架けられています。カレーに入れる野菜などの準備も進んでいます。そしてお肉の準備です。
 エリちゃんは、すでに裸になってまな板代わりの平石の上に横たわっています。エリちゃんは背は低いけれど、胸はかなり膨らんでいるようです。それにヨシコちゃんほどではないですが、あそこの毛も生え始めています。やっぱりエリちゃんは大人だったんですね。
 エリちゃんは、最後の最後までみんなにテキパキと指示を出しています。「いいこと、首を切るときは一気にスッパリ切りなさいね。ビビッて切ると切り口が浅くなってうまくいかないわ。首を切り終わったら、しっかり血抜きをしなさいね。肉はあまり細切れにせずに、大きめに切りなさい。大鍋に入れる前に、一度湯通してアクを取るのを忘れずにね。」
 そこに包丁を持った首切係の子が近づきました。エリちゃんは喋るのを止めて、一言「じゃ、お願いね。」と言って目を閉じました。首切係は、「今までクラスをまとめてくれてありがとう。それじゃいくよ。」と言って、エリちゃんの首に包丁をあて、思い切り力を入れました。鈍い音がして、包丁がエリちゃんの喉を切り裂き、血しぶきが飛び散ります。構わず首切係が、何度か包丁を動かすと、エリちゃんの首は胴体を離れゴロンと転がりました。その首を、みんなの姿をよく見られるように、大岩の上に置くと、みんなでエリちゃんの体をばらばらにしました。そして適当な大きさになったエリちゃんのお肉や内臓をいったん湯通ししてから、ジャガイモ、タマネギなどと一緒に大鍋に入れ、よく煮込んでカレールーを加えると、素敵なエリちゃんカレーの出来上がりです。
 美味しそうなカレーの匂いが漂ってきました。首だけになったエリちゃんも、岩の上から、満足そうにカレーの出来上がりを見ています。今でも私たちをしっかり監督しているようです。ありがとう、エリちゃん。おかげでとても美味しいカレーが食べられるよ。でも、次のクラス委員はどうしようかな。

(おわり)
保健委員
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