【大相撲】御嶽海、野心に火! 朝乃山とV力士対決2019年6月29日 紙面から
昨年の名古屋場所で初優勝を果たした関脇御嶽海(26)=出羽海=が28日、愛知県犬山市の時津風部屋に出稽古し、夏場所を制した幕内朝乃山(25)=高砂=とのV力士対決が実現した。調整段階で2勝6敗の星取りは気にせず、名古屋連覇に向けて「(意識が)あるからこそ、準備していく。上に行きたい」と話した。 優勝経験者同士のプライドむき出しの真っ向勝負で、御嶽海が名古屋場所連覇を目指す野心に火を付けた。 「番付が近くなったからね。(連覇の意識が)あるからこそ、しっかり準備したい。去年もしっかりした稽古が、自信につながったから」 夏場所で初優勝を果たし、勢いに乗る朝乃山を「怖い存在」と徹底マークした。関取衆の申し合いで、朝乃山が先陣を切ると「オレ、オレ!」と声を張り上げ、相手を買って出てにらみ合った。 先場所千秋楽で完勝したこともあってか、あえて相手得意の右四つで組んで耐えるなど、手の内を隠すように2勝6敗。それでも、圧力に手を焼いて土俵を割ると声を荒らげ、闘志満々だった。 長野県上松町出身で準ご当所の名古屋は、初Vだけでなく新十両、初金星、新関脇とピカイチの験の良さを誇る。連覇という勲章を加えるため、猛稽古を重ねていく。 (志村拓) ◆朝乃山 速攻手応え朝乃山は、御嶽海との6勝2敗を含めて関取衆と12勝6敗。「前に出ることしか考えなかった。勝敗よりも自分の相撲を取ることが大事」と、左上手でまわしを引く速攻の手応えを口にした。ただ、夏場所Vの祝賀行事が続いたこともあって、稽古不足から体力面は「全然、上がっていない」。初の上位総当たりへ、満足していなかった。
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