【サッカー】中島、ポルト移籍へ 冨安はボローニャと合意2019年6月28日 紙面から
【ロンドン原田公樹】南米選手権で奮闘した日本代表の2人、MF中島翔哉(24)とDF冨安健洋(20)がともに来季はステップアップし、新天地でプレーする可能性が高まった。アルドハイル(カタール)の中島は、ポルトガルの名門ポルトと基本合意したと26日、ポルトガルのテレビ局が報道。期限付き移籍と見られる。実現すれば、半シーズンでのポルトガル復帰となる。欧州の複数のクラブが獲得を目指していたシントトロイデン(ベルギー)の冨安は、ボローニャ(イタリア)と移籍金700万ユーロ(約8億7000万円)で合意したと同日、スカイ・イタリアなどが報じた。 中島が来季は名門ポルトでプレーする可能性が高まった。26日、ポルトの地方デジタルテレビ局、ポルトカナルが番組内で、「ポルトは中島と基本合意した。来季はポルトガルに戻って来る」と報じた。ポルトカナルはFCポルトの傘下にあり、事実上の公式メディア。これを受け、ポルトガルメディアも同日、中島のポルト移籍を一斉に報じた。合意の内容は分かっていないが、アルドハイルとの契約は2023年6月まで残っており、1年間の期限付き移籍と見られる。 中島は17年8月にFC東京からポルティモネンセへ期限付き移籍。1年目でレギュラーを獲得し、リーグ戦29戦10得点12アシストと大活躍した。これを受け、ポルティモネンセは完全移籍で獲得。この時期からポルトが獲得を目指したが、中島は2月に日本人史上最高額の移籍金3500万ユーロ(当時約44億円)でアルドハイル(カタール)へ移籍した。 一方、ポルトは今季限りで契約満了により、退団する、アルジェリア代表のFWヤシン・ブライミに代わる攻撃の核として、再び中島に白羽の矢を立てた。当初は350万ユーロ(約4億3000万円)という高額な年俸がネックになったが、最終的に合意したと見られる。元ポルトガル代表の名手セルジオコンセイソン監督の下、今季は終盤に失速して2位で終え、2つの国内カップ戦はともに準優勝で無冠に終わった。名門復活のため、中島が再びポルトガルで大暴れすることが期待されている。 ◆冨安、ボローニャ 移籍金8億7000万円冨安のイタリアの古豪ボローニャへの移籍が濃厚になった。スカイ・イタリアなどによると、CBを探していたボローニャは当初移籍金600万ユーロ(約7億4000万円)でオファーしたが、シントトロイデンは1000万ユーロ(約12億4000万円)を要求。最終的に700万ユーロで合意したという。冨安は最短で28日にボローニャ入りし、メディカルテストを受け、移籍の最終手続きを行う。 昨年1月に福岡からシントトロイデンへ移籍。今季レギュラーを獲得した。シントトロイデンに所属する5人の日本人選手のなかで、最もクラブに馴染み、英語も一番うまく、ブレーメン(ドイツ)やラツィオ(イタリア)などが獲得に乗り出していた。ボローニャは今季途中からミハイロビッチ監督が指揮して10位で終えた。イタリア伝統の堅い守備と、成長著しい冨安の融合が期待される。
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