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ワタカで水辺の環境改善を 彦根旧港湾に幼魚1000匹放流

ワタカの幼魚を放流する職員=彦根市の彦根旧港湾で

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 彦根市の県北部流域下水道事務所は二十七日、同市尾末町の彦根旧港湾で、外来の水草を食べる魚「ワタカ」の幼魚を放流した。景観アップや悪臭の改善を願い、九年前からしている恒例の活動だ。

 ワタカはコイ科、琵琶湖水系の固有種で、成魚は三〇センチほどになる。近年はブラックバスの食害などで減少しているという。

 事務所によると、彦根旧港湾は外来種の水草「オオカナダモ」などが繁殖して水面を覆い、悪臭などもしたことから、その対策で二〇一〇年ごろから定期的に外来種の水草刈り取りや琵琶湖栽培漁業センター(草津市)で飼育されたワタカの幼魚(五センチほど)を放流して水草を除去している。

ワタカ

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 当初は近隣の城東小五年生が放流する予定だったが、発達した熱帯低気圧の影響で雨が強くなり中止。代わって職員九人が計千匹の幼魚を放流した。

 事務所の説明では、彦根旧港湾は、東北部浄化センターの処理水を放流してきれいになった半面、外来の水草が繁殖したという。宮脇基裕技師(27)は「外来の水草が増えてしまったことは悲しい。ワタカの放流を通して、少しでも環境改善に貢献したい」と話していた。

 (前嶋英則)

 

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