それだけではない。処分理由には入っていないが、その短期間の助言の間に、KAZMAXは特定銘柄に怪しい関与をしていたという。
「彼が買い推奨したのは、インテリアの五洋インテックス、サイト運営のSKIYAKIなど。五洋の場合は大株主と親しくなったというのが理由で、SKIYAKIはサロン生に詳しいのがいたから。いい加減な銘柄選定ですが、五洋は仲間内に『御用だ、御用だ!』を、買いシグナルにしようと持ちかけるなど、買い煽りを仕掛けた形跡があります」(前出の知人)
インサイダー取引はもちろん、買い煽りや売り煽り、終値関与などの株価操縦行為を禁じるなど、仮想通貨で許されたことが株では通用しない。
その警告を金融庁に出され、投資顧問としての資質を文春オンラインに攻撃されたのだが、KAZMAXはめげない。
「文春砲」が炸裂した6月20日、FIP投資顧問は、PEGM株式会社と社名変更したうえで、これまで中断していたオンライン投資サロン「KAZMAX Treder’s Salon」の募集を再開するとアナウンスした。
長くパリにいたというKAZMAXが本サイトの締切直前に帰国。文春オンラインの「サロン生を食い物にした」という指摘も含め、取材を申し込んだのだが、「いずれ、何らかの形で、自分なりの意見表明をするので待って欲しい。(文春オンラインや筆者が入手している情報は)あまりに一方的で間違いだらけ」と、答えた。
五洋インテックスは、一世を風靡した仕手筋の加藤暠(あきら)の側近が仕掛けている銘柄として知られる。そのことが象徴するように、KAZMAXには古さと新しさが混在する。
変わらないのが、「自分さえ儲かればいい」という悪しき投資顧問の性根だとすれば、サロンの募集を再開したところで、将来は危うい。