道子の五輪コーチ就任を聞いて「適任だ」と思った。アマチュア時代は世界最高峰の全米女子アマを制し、日本でプロになってからは賞金女王にも輝いた。類いまれな戦歴、経験を持つゴルファーだからだ。
12年の日本女子オープンを最後にツアーからは退いているが4年前、「久しぶりにアメリカに行ってきます。実は…」と打ち明けられたことがある。WGCA(女子ゴルフコーチ協会)のプレーヤー・ホール・オブ・フェイムに選ばれ授賞式に出席するのだという。同協会は大学ゴルフで優れた業績を挙げた女性を表彰しており、15年は道子とアニカ・ソレンスタムの2人が殿堂入りしたのだ。式典が行われたラスベガスには、テキサス大時代のチームメートもやって来て、その中には米国の大学でコーチを務める仲間もいたとか。「これからは定期的に情報交換もしようね、と話したんですよ」という。
プライベートゴルフでも、同伴プレーヤーの問題点を的確に見抜いてアドバイスしてくれる道子。英語力、人脈も含めて、国際舞台では日本代表の大きな力になると期待している。 (女子ゴルフ担当・月橋文美)