- カフカ短篇集 投稿日 2019年6月27日 09:47:48 (書評まとめ)
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読んで二度楽しい♪「変身」カフカによる大人のためのお伽話
小さな頃「不思議の国のアリス」の世界が大好きだった。カラフルなお花やキノコ、意地悪な芋虫、薄気味悪い猫。可愛いくって奇妙。本書を読んでそんなワクワク感を思い出しました。
カフカ短篇集お話は全部で20篇。私のオススメは「判決」あと超ショートな3作「雑種」「父の気がかり」「橋」。
「判決」年老いた父と暮らす主人公が、遠くロシアで落ちぶれた暮らしを送る親友へ憐憫の情を綴る。一方で、金持ちのフィアンセがいて、商売も上り調子の主人公は友に真実を話すべきか迷い始める。
中盤に差し掛かかり、主人公は友に手紙で全てを伝えることを決意する。しかしその決意によって物語は思わぬ展開を見せる。大どんでん返し。老いぼれた父がベッドに仁王立ちになり叫ぶ「自分の他にも世界があることを思い知ったか!」偉大なる父性の復活を目の当たりにして息子は為すすべもない。
短い3作にはそれぞれ、猫頭の羊や、ちょこまかと歩き回る糸巻き、橋人間など奇妙で愛らしい生物が登場する。いずれも2ページ程の小作品である。子供に読んで一緒に絵を描いてみるなんてのもいい。
先入観無しでお伽話を楽しんだ後は、訳者池内紀さんの解説をじっくり読みましょう。カフカ文学にはユダヤ教思想や精神分析の礎なるものが流れている。さらに全ての物語には「転回」「つがい現象」といった共通の構成が取られている。それらを念頭に置いて読めば二度美味しい。
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評価:
著者:カフカ
出版社:岩波書店
本が好き! 3級
はじめまして^_^ 太宰治「津軽」が私の初レビューです。
芥川や太宰、梶井基次郎など昭和な日本文学が好きです。ハルキ文庫は装丁もオシャレで読みやすいです。カミュやサガンなどフランスの文学も素敵☆
レトロなカフェで古い小説を読んでいると時間を忘れてタイムスリップした気分に…
Source: 本が好き! 新着書評
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