あわら市城の農業、堂下陽子さん（４５）方の農作業小屋で、ツバメの子育てを応援する傘が開き、二十五日もこの時期ならではのユニークな光景が広がっていた。

　小屋の中では、ツバメが子育ての真っ最中。巣の下に逆さまにつるされた傘は、ひなの地面への落下防止とふんの汚れを防ぐために取り付けている。傘は親戚や知人から譲り受けた古いものばかり。梅雨の外出に欠かせない傘は、ここでは子育てを応援するアイテムとして活躍している。

　今年は五月上旬に第一陣が顔を見せ、現在は五つの家族がひなに餌を運ぶため行き来している。止まり木のように傘の柄などで羽を休める親ツバメも。

　陽子さんは「たくましく生きてほしい」とツバメの成長に目を細めている。　（清兼千鶴）