3歳馬によるハンデ重賞「第68回ラジオNIKKEI賞」(GIII・30日・福島・芝1800メートル)は今年も大接戦になりそうだ。平たん、小回りの福島コースへの適性もチェックポイント。関東馬ダディーズマインドは当地で未勝利を脱出し、強力メンバーの特別戦でも勝ち馬と0秒1差3着と脚質に合っている。放牧効果で体調面も上向き。皐月賞を善戦したしぶとさで、GIII奪取を視界に入れる。
クラシックの大舞台を経験し、ひと回りたくましくなったダディーズマインドが、相性のいい福島でタイトル奪取を狙う。
GI初挑戦だった前走の皐月賞は、18頭立て17番人気という低評価に甘んじていたが、積極果敢な先行策で見せ場をつくり9着に奮闘している。
最後まで強敵に食い下がったように、1秒1の着差以上に収穫の多い戦いだった。「あの強い相手によく頑張ってくれたと思います」と青木師も健闘ぶりを評価する。
レース後は短期放牧に出されたが、ここを目標に早めにトレセンへ帰厩して乗り込まれてきた。1週前の19日には、美浦Wでビッシリ追われ、5F66秒3-36秒8-12秒7をマークして併走馬をぶっちぎり。ここに来て状態は確実に上昇中だ。
福島コースでは、昨年6月に未勝利戦V。11月のきんもくせい特別では、のちのきさらぎ賞馬ダノンチェイサーと差のない競馬を演じている。
「ここでいい競馬ができれば、先々が楽しみになりますね。何とか良馬場でやらせたい」と指揮官も力が入る一戦だ。 (美浦取材班)