【プロ野球】広島・九里、プロ6年目 初完封で交流戦締めた!2019年6月26日 紙面から
◇広島2-0楽天プロ野球の日本生命セ・パ交流戦は25日、最後の1試合が楽天生命パーク宮城で行われ、広島が楽天に2-0で勝ち、全日程が終了した。既に10年連続で、2005年の導入から15年目で14度目の勝ち越しを決めていたパ・リーグが通算58勝46敗4分けとした。優勝はソフトバンクが23日に11勝5敗2分けで決めていた。セ、パ両リーグ内の対戦は28日に再開する。 ◇ 球場名物の観覧車とメリーゴーラウンドをバックに広島・九里が笑っていた。6年目でのプロ初完封の味は格別だ。会沢と抱き合い、感情を爆発させた。マウンドで記念球を受け取ろうと待ち構えたが…。最後の打者の左飛を捕球した西川がそのままスタンドへ。まさかのオチにずっこけたが、試合後のヒーローインタビューでは次回の完封を高らかに宣言だ。 「野手の皆さんがしっかり守ってくれたおかげです。龍馬(西川)が初完封のボールをスタンドに投げ入れてしまったので、もう一回このようなピッチングをして、次はボールを受け取りたいと思います!」 この先、何度も完封を期待できそうな投球だった。最速148キロの直球は走り、シュート、カーブなど多彩な球種をストライクゾーン低めにちりばめた。初めて先頭の出塁を許した8回はウィーラーを内角攻めで三ゴロ。2-0の9回も無死一塁から1番・茂木を投ゴロ併殺打に仕留め、圧巻の完封劇につなげた。 無四球での散発3安打、107球の熱投でチームの連敗を3で止め、交流戦全カードの負け越しも阻止。緒方監督は「今日は九里に尽きる。本当にナイスピッチングだった。気持ちの上でもしっかりボールをコントロールしていた」とべた褒め。交流戦は5年ぶりの最下位に沈んだが、最後にハッピーエンドが待っていた。リーグ戦再開へ、頼もしい救世主の誕生だ。 (杉原史恭)
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