カルチャー<華宝塚> 澄輝さやと・宙組
米ラスベガスのカジノホテルを舞台に、個性的な十一人の男たちが金庫破りに挑む姿を描いた宙組公演「オーシャンズ11」(七月二十一日まで、東京宝塚劇場)で、カードを配るすご腕のディーラー、フランクを演じている。 二〇〇五年の初舞台以来、十五年にわたって男役を演じてきたが、今公演で退団する。 舞台の前半、キリリとしたフランクが大人のナンバーを歌い上げる場面がある。「男役冥利(みょうり)に尽きます。十五年やってきて、最後の役。色気や包容力を出せたら」と、千秋楽まで男役を追究し続ける。 さまざまなキャラクターが登場しイリュージョンなども盛り込まれ、「目が離せず、楽しく見られる作品」と魅力を話す。
中学生の時、轟悠がトップスターだった雪組公演「ノバ・ボサ・ノバ」のエネルギッシュな舞台を見て、「自分に迫ってくるものがあり、舞台に立ってみたい」と、一気に引き込まれた。 「がむしゃらに、ひたすら走ってきて、あっという間でした」というタカラジェンヌ人生。一番印象に残った舞台は、「エリザベート」でのルドルフ役。重圧に押しつぶされそうになる重要な難役で、「自分なのか役なのか、分からなかった」というくらい役にはまった。 「山あり谷ありでしたが、温かく素晴らしいところ。宝塚は『宝物』です」 澄みきった、すがすがしい笑顔が輝いた。 (山岸利行) ◆三つの質問・無人島に何か一つだけ持っていくとしたら? -水です。人よりたくさん水を飲むタイプなので、水がないと生きていけない。 ・「幸せだなあ」と感じるときは? -卒業公演の今。お客さまに拍手をいただいたり、共演者と舞台に立たせていただいたりして、毎日が幸せです。 ・1週間休みがあったら何をしますか? -南国に行って海辺でひたすらぼーっとしていたい。スキューバダイビングもしたい。 =火曜随時掲載 PR情報
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