伊豆日日版 2019年06月25日
■柱状節理の形成など調査
韮山高の理数科が行っている課題研究の一つが、JpGU2019(日本地球惑星科学連合2019年大会)の「高校生によるポスター発表」で、奨励賞に選ばれた。最優秀賞、優秀賞に次ぐ賞。3年の太田晶仁君(熱川中出)、榎本晃大君(山田中出)、久保田真帆さん(錦田中出)、西島美奈子さん(三島南中出)による地学2班が、2年次の授業などで取り組んだ。同校が入賞するのは2年連続となる。
「ドローン(無人航空機)による高精度3D(3次元)モデルを用いた柱状節理形態の統計的解析とその成因に関する研究」で、伊豆半島に多く存在する柱状節理の形成条件や成因などを調べた。伊豆半島ジオパーク推進協議会専任研究員の鈴木雄介さんが協力した。
爪木崎(下田市)や大淀小淀・沖の島(伊東市)の柱状節理をドローンで撮影し、パソコンで形状をデータ化した。六角形が多かったことから、片栗粉での実験でなぜその形になるのかを確かめた。放課後や休みも使って取り組んだほか、一部は3年になってから行った。
同発表は5月26日に千葉市の幕張メッセ国際会議場・展示場で行われた。気象、地球環境、地質、太陽系などの地球惑星科学分野で行った学習・研究活動をポスター形式で報告するもので、全国から約90件の発表があった。生徒たちはプロの研究者や高校生を前に成果を伝えた。
渡辺充司教諭は「データの積み重ねと地道な研究が賞につながったのではないか」と話す。4人は「(プロの研究者に)認められてうれしさが増した」「専門家に意見をいただいたり、話をしたりといい経験になった」「柱状節理を研究していた別の高校の生徒と意見交換ができ、より考えが深まった」などと語った。
【写説】「高校生によるポスター発表」で奨励賞を受けた地学2班の生徒たち=伊豆の国市の韮山高