吾輩は猫である ~名前はマダナイ~   作:大三元
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十三

説教の後いろいろありました、例えば宿で寝た筈なのに起きたらアルベドに膝枕してもらってたりシャルティアが泣きながら謝りに来たりデミウルゴスには褒め称えられるし頭が混乱しましたがとりあえず解決しました、どうもマダナイです。

 

後日早朝、冒険者組合に行くと組合長とバッタリ会いました、組合長なにしたと思う? 俺のプレート奪っていきやがった、「あの時はどうかしてたんだ…」等と言っているが俺にはわかる、またもにゅもにゅして欲しいのだと。

 

そして代わりにカッパーのプレートを持ってきた、そこは良いのね。

 

何やらちゃんと話がしたいと組合長は言い寄るがめんどくさいので俺は寝る。

 

猫の姿ならどこで寝てようが大体不自然にならない、なので今は受付のカウンター上で寝てます。

 

猫になる瞬間を見ていた受付のお姉さん達は驚いてたね、組合長は諦めた顔してどっか行ったけど。

 

まだ冒険者達が訪れてないのをいい事に受付のお姉さん達は俺を撫でるは抱き着くはいろいろしてきた、これも悪くない。

 

しかしこの状況も長くは続かなかった、冒険者達がぽつぽつと現れてきたからな。

 

ある物は依頼を終えて戻ってきた、またある者は依頼を探しに掲示板を見に来た、皆思い思いに行動するが決まって同じ事をする瞬間がある、それは受付に来ることだ。

 

そんな受付、言わばほぼ全員が必ず訪れる場所に俺は居る、後は解るな?

 

ゴツイ兄ちゃんに抱きしめられたり、おばあちゃんに頭を撫でられたり、子供に尻尾を引っ張られたり、人の目を盗んで護衛の影の悪魔が俺の体毛に顔を埋めたりいろいろありました。

 

うむ、俺は満足だ。

 

モモンガは今何やってるって? 確か… ナザリックでいろいろと報告してんじゃないかな? 

 

しかし猫になって人を見てると中々に滑稽だ、やれ仲間の誰それが功を焦って単独行動をするだの彼氏の為に新しい服が欲しいだの話している。

 

皆猫になればいいのに、猫は基本単独行動だし誰かの為に動く事も無い、服等着なくてもこの毛がある。

 

食事も人目が付くところで寝ていれば人が何処からか持ってくるし寝床が欲しければ人に甘えた声で鳴きつきながら甘えれば家に居れてもらえる。

 

猫っていいなぁ… あれ? 俺元々人間だったよな? あぁめんどくさい、そんな事より今は受付のお姉さんが持ってきたお昼ご飯を食べるのに夢中なのだ。

 

これを食べたら少し運動するかなぁ…

 

 

 

ミスリル級冒険者チーム「クラルグラ」のリーダー、イグヴァルジは複雑な心境で日々を過ごしてきた。

英雄になる夢を追い続けて冒険者を続けていたが最近あまり良い成果をあげれていない、そこへ突然ミスリル級になったモモンとか言う奴が現れるしまつ。

このままでいいのか、もう諦めてもいいかもしれない、いやまだ夢は諦めきれない、あの新人は気に食わない、仲間は最近俺を邪険にしてくる等々彼の悩みはそれはそれは大きくなっていく日々。

この状況を誤魔化すため、いや打開する為に依頼を受ける事にする。

受付に来て何か依頼は無いか聞いた時一匹の猫が目に入った、この猫は首にカッパープレートをさげている、冒険者組合の猫だからその印かな?等と思ったのだがそれは間違いだと直ぐに分かった。

猫はカウンターから降りると人の姿になりやがった、正確には猫の亜人だ。

驚いて亜人を見つめるイグヴァルジ、それを楽しそうに笑顔で見る亜人。

 

「吾輩は猫である、名前はマダナイ」

 

急に自己紹介をするマダナイ、一瞬頭が真っ白になるイグヴァルジだったがその名前を聞いて思い出す、この前組合長直々の依頼で出た猫の亜人の名前である事に。

 

「お… お前h「よしお前に決めた、この街を案内しろ」

 

話しているのに声を被せ発言するマダナイ、その手はイグヴァルジの肩にかかっていて足は既に出入口へ向かって動いていた、イグヴァルジはなすすべなく案内役になってしまった。

因みにイグヴァルジの仲間はその光景を見ているだけで何もしなかったとさ。

 

 

 

イグヴァルジによるエ・ランテル観光ツアーは夜遅くまで続いた、途中食事などを挟んだが支払いは当然イグヴァルジである。

そしてツアーが終わり最初の冒険者組合に着くとマダナイは感謝を述べイグヴァルジに向かって見知らぬアイテムを使用し別れた、もうマダナイの破天荒さはこの観光で理解したイグヴァルジは疑問に思う事も無く小さく手を上げ見送ったのである。

後日イグヴァルジが英雄の領域に達したのだが何故そこまでレベルが上がったのかは誰も知らない事だ。

 

 

 

イグヴァルジと別れた後マダナイは宿の自室へ戻りシャルティアの力でナザリックへ帰還した。

いつも通り猫の姿でフラフラとナザリック内を歩いているとコキュートスと遭遇する。

マダナイはコキュートスの胸に飛び込む、ひんやりすると気持ちよさそう言いながら胸に頬ずりするマダナイを抱えモモンガの元へ歩みを進めるコキュートス。

直ぐにでも撫でたり頬ずりしたいコキュートスだったがモモンガの指示を優先してぐっとこらえている。

そして玉座の間に到着したコキュートス、マダナイは今だスリスリと頬ずりしている。

それを見たモモンガは隣に控えているアルベドに指示を出しマダナイを受け取らせた。

 

「にゃぁーん!」

 

「にゃーんじゃない! まったくマダナイさんは…」

 

まだひんやりしたかったのかアルベドの胸の中で暴れるマダナイに対しモモンガは咎める。

この後モモンガはコキュートスにリザードマンとの戦争についていろいろと話して任せる事になるのだがマダナイはアルベドの顔をムニュムニュと揉んで遊んでいたのでこの事を知るのは数日後になる。

 

 

 




イグヴァルジが強くなったよやったねタエちゃん!


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