吾輩は猫である ~名前はマダナイ~   作:大三元
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皆さまお元気ですか?
私は何とか元気です。
ある程度構想を練ってから書き始めたこの小説ですが中々上手くいかないもので四苦八苦しております。
グダグダではございますがこれからもどうかご愛読よろしくお願いします。




スレイン法国特殊部隊【漆黒聖典】は国命を受け破滅の竜王の復活があるとの予言があったトブの大森林へ調査に来ていた、しかし国命とはいえ最重要特殊部隊である、他国に存在がばれない為に隠密行動を厳守されたため夜の探索である。

破滅の竜王の復活なのだが実はまだ先の話である、では何故この時期に調査に出たかと言うと法国では今いろいろと問題が起きているからだ。

激しさが増す竜王国とビーストマンとの戦、リ・エスティーゼ王国を飲み込もうとするバハルス帝国、エルフの王国との戦争等人類は崖っぷちに瀕している。

そして運がいいのか悪いのかぷれいあーと呼ばれる神の降臨が重なったのだ、しかしその最初の接触で印象を悪くしたらしく神は人類の為に動いてくれる事は無く様子見をする様だ。

この様な事もあり早急な戦力の増強を目論見今回の任を早めた。

 

何事もなく森の中を進んでいた部隊の皆に緊張が走る、こちらへ敵意を向けるものがこちらへ駆けてくるのだから。

しかし遭遇してみたらなんてことはない相手であった、しかし何かが引っかかる、相手がこちらを視認したと思った時襲うでもなく様子見をしたからだ。

疑問に思うが敵対している事は解り切った事、たとえ無抵抗であろうとも消すのみ。

 

 

 

先ほどの戦闘から数分後またこちらに向け歩み寄ってくる者達があった、しかし先ほどの奴と違い殺気などは無いし足音を聞くとどうやらスキップしている様だった。

 

「ゎ吾輩はぁ猫であぁあある! 名前はぁ! マダナァアアイ!」

 

森の中から現れたのは猫の見た目の亜人と吸血鬼であった、出会った瞬間身構えた漆黒聖典達であったが亜人が即座に腰に手を当て胸を張り大声で名乗ったのである。

皆は亜人が名乗った名に覚えがあった、神と接触したニグンが言っていた神の名前だ。

 

「もしや、ぷれいあー様ですか?」

 

リーダーが代表して質問をした、緊張がこの場を支配する。

 

「お? もしやニグンのお友達かな?」

 

どうやら読みは当たった様だ、しかし何故この様な場所に神が?

 

~~~~~~~~~~~

 

マダナイとシャルティアは手を繋ぎスキップしながら眷属がヤられた場所まで向かっていた、モモンガに怒られなくて済むと、お土産が出来たと。

しかし目的地に近づくにつれそのお土産が持って帰れそうにもない事に気付く、数が多いしそれよりも想定していたより強いと。

森を抜けちょっとした広場に出る、そこに居たのは武装した人間の一団でした。

相手は武器を構えている、シャルティアはいつでも襲い掛かる準備は出来ている、これはヤバいと感じシャルティアの前に出ると腰に手を当て声高らかに、いやどうにでもなれと声を出す。

 

「ゎ吾輩はぁ猫であぁあある! 名前はぁ! マダナァアアイ!」

 

ここに居る全員がマダナイに注目する、とても静かだ… 虫の鳴き声が聞こえる。

いったいどれだけこの静寂が続いたか解らない、緊張の場面、それを破ったのは武装集団のリーダーらしき男だった。

マダナイの事をプレイヤーかと聞いてきた、今まででこの事を話したのはただ一人のはず………

 

~~~~~~~~~~~

 

とりあえずお互い戦う意思は無い事を確かめ話す事になった、先ず聞かれたのはなぜここに居るか、マダナイは森の調査だと言い張った。

次に聞かれたのは先ほどの犬の化け物は貴方の差し金かと、そうだと答えてから言い訳として二人だけではこの広い森を調査できない事、敵意を向けていたのは事故だと、現に襲わなかっただろうと。

ある程度納得した漆黒聖典の皆は完全に警戒を解いた。

次にマダナイが質問した、何故こんな森の中に貴方達の様な強い者達が居るのかを、リーダーは言うべきか迷うが隠してもバレた後に怖いと思い正直に話した。

それを聞いたシャルティアは危険だと思い行動に移そう微かに殺気を出したがマダナイに止められた。

 

「ステイ! シャルティアステイ!」

 

仕方がないので大人しくなる。

微かな殺気で身構えた漆黒聖典の皆も大人しくなる。

マダナイも何故か大人しくなる。

またしても静寂が訪れる、気まずくなったので帰る事にした、漆黒聖典の方も任務を遂行するべく動き出した。

この時漆黒聖典がマダナイ達をどうこうしなかったのは本国の上層部、各神官長達の意見が揃わず神様の事はとりあえず様子見と決めていたからである。

別れる時マダナイが漆黒聖典のリーダーに一本の剣を渡した。

 

「家の子が迷惑かけたからってのと今回の事黙っててって意味でこれあげる、絶対黙っててよ!」

 

「あ… あぁ…」

 

マダナイの迫力に押されたのか素直に受け取りそこで解散した。

後にその剣がとんでもない物だと解った時スレイン法国の上層部達はてんやわんやしたとかしなかったとか。

 

 

 

漆黒聖典と別れた後吸血鬼の花嫁が待つ洞窟入り口まで歩いていく二人、必死に謝るシャルティアにマダナイは優しく頭を撫でて大丈夫だと言い聞かせている。

そんな時マダナイが歩みを止める、何事かとシャルティアはマダナイを見上げるがその顔は優しい笑顔だった。

 

「こそこそ付いて様子を窺うなら話してみるかい? そこの覗き魔さん」

 

この言葉を聞いてシャルティアは主を守るため動こうとしたがマダナイに又しても止められる。

マダナイはシャルティアをよしよしと撫でながら振り向くとそこには白金の全身鎧の人物が立っていた。

 

「いやぁバレているとはね」

 

「吾輩はn「いや、名前は知っているよ、さっき言ってたしね」

 

「………ごほん、吾輩は猫である、名前はマダナイ」

 

「…言うのね………」

 

お互いを見つめ合う二人、そこでマダナイは大きなため息をついて白金の戦士に提案する。

 

「ねぇ、今日は疲れたからまた後で話し合お? 場所は……… カルネ村でいっか、じゃあまた後日~」

 

そう言って手をひらひらと振ってマダナイはシャルティアを連れ消えて行った、白金の者も何も言わず何処かへ行ってしまった。

 

「あ… 名前聞いてない……… まぁいいや」

 

吸血鬼の花嫁と合流してナザリックに帰ろうと転移門へ入る時にマダナイは名前を聞いて居ない事に気が付いたがどうにかなるかと思い深くは考えなかった。

後日白金の戦士がカルネ村に来た時いろいろとモモンガにバレて怒られるマダナイが居たとか居ないとか。

 

 

 

 



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