(クリックすれば動画が開きます。)
「無実の法輪功学習者を捕らえ、拷問する目的は、臓器狩りが狙い。
信者の血液型などが、移植を待つ患者とピッタリ合えば
その人は、拷問の対象になり、生きたまま臓器は摘出される。」
【世事関心】生死の間-中国 増え続ける臓器移植の謎 https://www.youtube.com/watch?v=ZYPuvgb2mzY
「彼らは『需要』に応じて殺害されてゆく。」
(イーサン・ガットマン 調査ジャーナリスト『Bloody-Harvest/The Slaughter:最新報告書』共著)
その数は、一年間に6万から10万。
移植件数は1999 年から2005 年にかけて6年間で30 倍に跳ね上がった。
以下調査チームの報告です。
------ ------ ------ ------ ------ ------
メディカル・ジェノサイド~中国臓器移植産業の背後に隠された大量虐殺
https://www.youtube.com/watch?v=Iev1GrUP-Ck
(中国臓器収奪リサーチセンター)
中国と言えば、目覚ましい経済成長、新興の超大国というイメージが強いかもしれません。
利潤の高い市場に多大な国外投資を誘致する中国の重要性は、国際貿易、地政学において、日に日に増しています。
しかし、中国には、1989 年の天安門事件以来、欧米の数多くのオブザーバーたちが敢え
て触れようとしない闇の部分が存在することは確かです。ここでは世界最悪の人権侵害を
犯す中国の側面に言及します。
中国共産党は、政権維持のため社会の隅々に至るまで圧政を強要しており、暴力行為が
用いられることも多々あります。
医療分野もこの例に漏れません。
1970 年代、政治犯の処刑の際、医師が臓器を摘出したと最初に記録されています。
この女性政治犯の腎臓は党幹部の息子に移植されました。
1990 年代、移植濫用はウイグル人が対象となりました。
「国家の敵」とされるグループのリストは増え続けています。
党の教義のもとでこれらの人々は国家の資源として利用されています。
このため、中国の一般市民が納得するよう、これらのグループは系統的に
悪魔化・非人間化されています。
中でも法輪功修煉者は、中国共産党のもとで苦しめられてきたグループです。
真善忍の理念をもとに、自己の向上をはかり、心を穏やかにする精神修養法です。
中国では7000万人以上の人が法輪功を修養していましたが、
1999 年以来、数多くの修練者が行方不明となっています。
一方、中国での臓器移植産業は累増していきました。
数年後、中国では1000 軒以上の病院が臓器移植を手がけるようになり、
その件数は年間数万に上ります。
ここ10 年以上の間に明るみになった証拠から、
中国の国家は急増する臓器の需要に応えるため、罪を犯した死刑囚だけでなく、
無実の囚人も殺害し臓器を摘出してきたことが浮かび上がっています。
本書は、10 年の調査、移植濫用の真のスケールとその深刻さを示す証拠をご紹介するも
のです。
国際社会において、各国政府、団体機関、企業、個人の皆さま全てが、
この極悪非道な行為を停止するための重要な役割を担うと信じ、提起いたします。
(文中の脚注番号に関しては http://ChinaOrganHarvest.org/Overview/
に脚注を収めております。ご参照ください。)
目 次
1. 背景の情報
2. 10 年にわたる調査
3. オンデマンドの臓器移植制度
• 2000 年以降、急成長を遂げた中国の移植産業
• 待ち時間の短さ
• 豊富な臓器の供給源
4. 大量の移植件数
• 2006 年に国際的な注目を受けた後も成長
• 公式発表を数倍上回る 実際の移植件数
5. 不可解な臓器源
• 犠牲者
6. 国家が駆動する犯罪
7. 臓器移植濫用の経緯
8. 信じ込まされていることと事実
• 「臓器源のほとんどは有罪判決を受けた死刑囚だ」
• 「自発的ドナーが主な臓器源だ」
• 「中国での免疫抑制剤の使用量から、年間1万件以上の移植数は裏付けられない」
• なぜ、生きている無実の人から医師が臓器を摘出できるのか?
9. 世界の対応
• 法規
• 決議案
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1 背後の情報
ここ10 年間、大規模で利潤の高い臓器移植産業の供給のために、
中国政府が良心の囚人を殺害してきたという報告が発表されてきました。
調査者は様々な資料にあたり新しい証拠・数字を掘り出し、
この移植濫用の真の性質と規模を明らかにしました。
2016 年6 月22 日、デービッド・キルガー氏(カナダの元アジア太平洋担当国務大臣)、デービッド・マタス氏(人権弁護士)、イーサン・ガットマン氏(ロンドン在住の調査ジャーナリスト)が『BloodyHarvest / The Slaughter:最新報告書』を発表しました。
この680 ページの報告書は、
国家が駆動する産業が、国家が公式に認める死刑囚と自主的なドナーの臓器源を
数倍も上回る数の臓器を移植していることを示します。
最新報告書は下記の結論を出しています。
• 169 軒の移植認定病院が、政府の義務付ける最低要件を満たすものとして計算すると、
年間6 万から10 万件の移植が行われていることになる。
政府の公式発表の年間1 万件とは対象的だ。
これらの病院は2000 年以降、合計100 万件以上の移植手術を行う許
容量を備えてきた。2007 年、1000 件以上の病院が移植病院認定を申請。
• 大量の臓器源は、主に法輪功学習者が占めるが、ウイグル人、チベット人、中国家庭教会も対象。
• 中国での臓器収奪は、中国共産党が指揮する犯罪であり、
軍、国家機関、病院、移植医が実行。
イスラエル、スペイン、イタリア、台湾では、国民が中国に渡航し、違法の臓器源による移植を受けることを制限する法律を通過させました。
無実の良心の囚人を臓器のために殺害することを譴責する決議案が米下院議会(H.Res.343)と欧州議会(2013/2981(RSP))で通過しています。
米国議会、英国議会、欧州議会、カナダ議会で公聴会が行われました。
人権団体フリーダム・ハウスは2017 年に報告書を発表しました。
「拘束された法輪功学習者が臓器のために大規模に殺害されていること…
を示唆する信頼のおける証拠」を同機関内で検討したものであると記されています。
「若いウイグル人の大規模な失踪、ウイグルの政治犯からの定期的な血液検査、
拘束中のチベット人とウイグル人の怪死の報告から、
これらの人々も強制臓器収奪の犠牲者である可能性があると警鐘すべきである」
と加えています。
2, 10年にわたる調査
2006 年3 月、1人の女性が、自分の働いていた病院で4,000 人に及ぶ法輪功学習者が臓器のために殺害されていると証言しました。
中国の北東部にある瀋陽市の郊外にあるこの病院で、外科医であった夫が、2000 年から2001 年の間に生きている法輪功学習者2,000 人以上から角膜を摘出していたことを妻に告げたのです。
この証言に応え、デービッド・キルガー氏とデービッド・マタス氏は独立調査に取り組みます。中国12 省全域の医師へのおとりの聞き込み調査も含む数ヶ月の調査は、「疑惑は事実であるという遺憾な結論」を出し、その後、両氏は調査結果を『中国臓器狩り』(Bloody Harvest)という一冊の本にまとめました。
同じ頃、調査ジャーナリストのイーサン・ガットマン氏も独自の調査を始め、7 年間を費やしました。
『人間殺処分:中国における大量殺人と臓器収奪、思想犯・政治犯の隠ぺいされた対処法』(仮題)(The Slaughter: Mass Killings, Organ Harvesting, and China’s Secret Solution to Its
Dissident Problem) で同様の結論を出しています。
3 名の調査者はこの調査の功績によりノーベル平和賞候補となりました。
10 年にわたり、私どもは中国の数百軒におよぶ移植病院を調査し、
大量のデータ、中国での移植産業の成長に影響を及ぶす政策指令を収集・要約してきました。
医療報告、公式方針・声明、医療ジャーナル、病院のホームページ、
アーカイブされたウェブサイトなどから、中国には効果的な臓器提供制度が存在しないにもかかわらず、
わずか数年で移植業界において世界で最も多産な国となったことが判明しました。
2006 年に生体臓器移植が国際的に注目されるようになった後も、成長し続けました。
さらに法の枠外で良心の囚人を殺害する起因となった党や国家の政策を査証し、
本人の意志に反する臓器収奪のために、軍や民間機関がいかに動員されてきたかを詳査してきました。
「中国全域で、ヒト臓器の酷い売買が大量に行われています。ホラー映画のように、肝
臓、腎臓、心臓、肺、角膜が、生きている良心の囚人から切り出されているのです。この
血にまみれた奇怪な行為はまさに、「人権に反する犯罪」と言えましょう33」
― 英国保守党人権委員会 副議長 ベネディクト・ロジャーズ
2016 年6 月、『最新報告書』を発表したデービッド・キルガー氏、デービッド・マタス氏、イーサン・ガットマン氏。
『最新報告書』では、中国での強制臓器収奪が現在も続いていることと、その規模を提示している。
3.オンデマンドの臓器移植制度
2000 年以降、急成長を遂げた中国の移植産業
中国は1960 年代、臓器移植の研究と臨床試験を開始しました。
しかし、2000 年以降、移植産業は急成長を迎えます。
1999 年以前は、中国本土の移植病院は150 軒でした。
2007 年には1000 軒以上の病院が移植病院としての認定を中国衛生部に申請しています。
当初は国内の需要に応えるためでしたが、移植件数の急増により、
国外からの移植ツーリズムがブームとなり、
中国は必須臓器を健康なものに代替したい者のためのグローバル・センターと化しました。
2000 年は中国の移植業界の分岐点となりました。
肝移植は1999 年から2000 年の間に10 倍、2000 年から2005 年の間に3 倍に増加しました。
(6年間で30倍に増加)
2015 年1 月、中国の臓器移植の担当主任であり、衛生部次官の黄潔夫が中国中央テレビで下記のように語っています。
「他の先進国は臓器提供と移植の枠組みを数十年かけて構築したが、
中国はわずか6 ~ 7 年で成し遂げたという世界保健機関の言葉を引用させてください」
待ち時間の短さ
高度なヘルスケア設備と十分に組織化された臓器提供・割当制度が備わっている国々では、
移植手術の待ち時間は数年ですが、
中国では、腎・肝移植の待機手術の待ち時間は通常、数週間と見積もられています。
中国の肝移植登録システムによると、2005 年と2006 年に行われた肝移植の25% 以上が、
臓器を数日ないしは数時間で調達する緊急手術でした。
豊富な臓器の供給源
「ドナーがレシピエントを求めています」と宣伝し「付着しない場合、
成功するまで移植を続けます」と約束している病院がありました。
1 人の患者に付着する臓器がみつかるまで、数個(8 対の腎臓の例がある)の臓器が切除された事例が記録されています。
2 度、3 度、4 度の移植を受ける者もいます。
外科医のチームが移植手術を常時行っているという報告が数多くあります。
1 日に10 件、20 件、それ以上の移植を記録する病院もあり、
併合して手術が行われる場合もあります。
広域におよぶ移植手術の種類と価格表は、病院のホームページに公開されていました。
「中国の良心の受刑者(罪のない人)が、臓器のために要求に応じて殺害されているという信頼のおける証拠があります。
逆方向の組織結合の過程で行われており、世界のどこをみても例がありません。
死亡したドナーから臓器を調達する制度が整ったほとんどの国では、亡くなる人から合法的、倫理的に摘出された臓器が、ウェイティングリストの中で最も適合するレシピエントに提供されます。
中国ではこの過程が逆になっています。
富裕なレシピエントに最も結合する囚人が、拘束された大量の囚人の中から選別され、外科医とレシピエントの都合に合わせて処刑の予定が組まれます」
― 臨床倫理学教授、マカリー大学 人為作用・価値・倫理研究センター副所長
ウェンディー・ロジャーズ
4,大量の移植件数
2006 年に国際的な注目を受けた後も成長
中国が囚人から合意なく臓器を収奪していることが2006 年に国際的に注目された後、
中国衛生部は、新たに移植病院の認可制度を導入しました。
1000 軒の病院が申請し、最終的に169 軒が移植手術病院としての認定を受けました。
私どもの調査では、移植手術を減らしたか停止した小規模の非認定病院もありますが、
臓器を継続して入手し続けている病院もあることが判明しました。
大規模の認定病院は、病院間の競合が減少したため、
さらなる急成長を遂げることとなりました。
このため、移植産業全体は2006 年以降も、着実に成長してきています。
移植用の病床が加えられ、新病棟が開設され、
新設の建物に移動するなどの動きが見られます。
2015 年、中国の移植を担当するトップの高官、黄潔夫は、認定病院数を169 から300 ないしは500 軒に増加する計画を、異なる場で繰り返し発表しています。
「中国の肝移植ビジネスは安定成長の時期に入りました。
浙江大学附属第一医院の肝移植は繁栄し、2007 年には新設の建物に移動しました。
肝移植はより系統的でプロに徹し、大規模になってきています」
― 浙江大学附属第一医院の肝移植センターのホームページより
公式発表を数倍上回る 実際の移植件数
中国での臓器移植件数は世界で最も多いことを調査者は見出しました。
2000 年以降、米国では年間平均6000 件の肝移植を行っています。
中国では、わずか2 ~ 3 軒の病院での肝移植件数を合計しただけで、
このような数値に達します。
例えば、肝移植に重点を置く天津第一病院東方移植センターでは移植専用の病床を500 以上備えており、年間6000 ~ 8000 件の移植手術を可能としています。
政府が要求する移植センターの最低の設備基準とその他のデータを基に、
169 の衛生部認定移植病院が年間6 万~ 10 万件の移植手術を行ってきた可能性が浮き彫りになりました。
これら169 件の認定病院が移植手術を施せる能力を基盤として、2000 年以来、
合計100 万件以上の移植件数が算出されました。
中国が公式に発表する年間移植件数1 万という数値は、
わずか数軒の病院での移植件数を合計するだけで超えてしまいます。
さらに2007 年に1000 軒以上の病院が移植手術を継続するために認定申請しています。
これらの病院も衛生部の要求する収容能力の最低基準を満たしていることを示唆するものであり、認定を受けなくても手術を継続しています。
これらの事実から、中国での移植手術の実際の件数は、
政府の公式発表の数倍である可能性が導かれます。
天津第一中央病院東方臓器移植センターの17 階建て臓器移植病棟。
2006 年に開設。17 階建て。移植専用の500 病床を備える。
5.不可解な臓器源
中国の伝統的な風習では遺体は傷つけることなく、そのまま葬ります。
このため、臓器提供制度は中国には存在せず、2010 年に試験的に導入され、
2013 年末に国家全域にわたる制度がようやく設立されました。
しかし2015 年に至っても、同制度に登録された臓器提供者数は、
意味をなすほどの規模ではありません。
国際社会は一般に、中国での死刑者数は2000 年以来、減少してきたとし、
2000 年の処刑者集は約1 万人とみなされています。
さらに中国トップの移植担当高官、黄潔夫は、2015年初めに死刑囚の臓器を用いることを停止したと発表しています。
2000 年以来、中国での臓器移植制度が急成長を始めましたが、
中国政府はその臓器源を自主的な臓器提供者と死刑囚としてきました。しかし、これらは中国で行われてきた移植件数の一部にしかあてはまりません。
「私たちは生体腎移植を行っています。死体腎移植とは全く異なります…」
― 中国国際移植ネットワーク支援センターのアーカイブされたホームページより
犠牲者
中国の臓器移植産業は1999 年以来、飛躍を遂げてきたことを調査者は見てきました。
この成長の始まりは、中国共産党による法輪功撲滅運動が始まった時期と重なります。
法輪功は心身を向上させる中国の伝統的な修煉方法で、真善忍を基本的な理念とします。
1990 年代末までには、中国政府は国民の7000 万人以上が法輪功を修めていると推定しました。この数字は欧米のメディア数社が引用しています。
江沢民・元共産党党首は法輪功の大衆性を自己の統治に対する脅威とみなし、「(学習者の)名誉を毀損し、経済力を絶ち、肉体を消滅させる」暴力的な撲滅運動を開始しました。
数百万人の法輪功学習者が中国全域から北京の中央政府へ陳情に行き、逮捕され、拷問されました。多く
は家族や友人を保護するため身元を明かさず、国家に拘束された匿名の集団に加わりました。さらに多くの学
習者が中国全域で一斉に拉致されるようになりました。自己の信念を破棄しない者は、痕跡なく行方不明となる現象が始まったのです。
6,国家が駆動する犯罪
2000 年以来、中国政権は、臓器移植手術を未来の新興産業として国家戦略の優先事項に位置づけました。衛生部、科学技術部、教育部、軍の全てが、移植技術の研究開発、人
材養成、産業化のためにかなりの投資をしてきました。認定移植センターのほとんどが、政府の各レベルから多額の資金を受け取っています。新たな設備や技術の開発のおかげで、中国における移植はわずか数年で、大規模な産業化された事業となったのです。
中国衛生部とその後身である「衛生・計画生育委員会」は、中国の移植産業、臓器提供・割当制度に関する全般的な計画、政策決定、規制、管理を担ってきました。765 軒以上の民間病院が臓器移植に関わっています。
江沢民・元共産党党首は、法輪功撲滅のために、中国人民解放軍総後勤部に、全レベルで軍を司るコア機関としての権限を付与しました。機密の拘束施設と生体臓器収奪の全工程を管理する権力が与えられています。
100 軒以上の軍および武装警察の病院が臓器移植に関わっています。
多くの重要な技術的な問題を克服し、新鮮な臓器をオンデマンドで民間病院に供給してきました。
国家が駆動する犯罪
反法輪功運動が公式に始まる以前の1999 年6 月10 日、中国共産党幹部は、中央委員会直属の特殊部門として「610 弁公室」を設置しました。その組織構造は、中国共産党、政府、軍の上から下へと、くまなく拡がります。法輪功を系統的に撲滅するための、特命・超法規的な権威が付与されています。
この撲滅運動を実行するために、中国共産党は、国家の機構全てを動員しており、その指令には臓器収奪が含まれています。
1999 年7月に迫害が始まって以来、反法輪功のプロパガンダが中国全域で報道され、中国共産党直轄メディアの海外支部と領事館を通して世界的に流布されました。法輪功の悪魔化と憎悪の扇動は、法輪功学習者に対する犯罪を正当化する基盤となりました。
「中国共産党による法輪功の悪魔化・法輪功に対する残忍性、保健制度による臓器への貪欲さは、共生関係を生み出した。
互いに補給しあうこの組み合わせは、前代未聞で想像を絶する人類の大惨事を導いている」
― デービッド・キルガー、デービッド・マタス、イーサン・ガットマン
7.臓器移植濫用の経緯
1960 年代
中国初の臓器移植が行われる。
1962 年、中国共産党中央軍事委員会は、死刑囚および重犯罪者全ては、
国家および社会主義の発展の需要に応じて取り扱うことができ、「革命の付随書」に準じて対処できると文書化。今日に至っても有効。
1970 年代
中国で臨床での臓器移植が始まる。
良心の囚人から臓器を摘出した初の事例記録は1978 年10月。
1980 年代
中国政府は、死亡した囚人の身体や臓器の利用を特定の状況下で許可する規制を公布。
1990 年代
ウイグルの政治犯(共産思想を受け入れない者)が臓器の標的となり始める。
1999 年7 月
中国共産党による法輪功迫害が始まる。
2000 年
移植件数、移植センターが累増し始める。
2002-2003 年
中国家庭教会とチベット人に初めて「臓器のみ」の身体検査が行われたと報告。
2005 年
黄潔夫 副衛生部長「移植臓器のほとんどが死刑囚のものである」と初めて認める。
2006 年
独立した調査者「法輪功からの強制臓器摘出が大規模に行われている」
との結論を出す。
死刑囚からの臓器の調達を中国の幹部は否定。
2007 年
市場を「再認証・規制」するため、衛生部が移植センターに許可証の発行を開始する。
許可証のない病院は2007年7月1日以降、臓器移植の継続は許されない。
・1999年以前は、中国本土で150 の移植機関があった。
・2007年には1000軒以上の病院が、移植手術継続のために衛生部に許可申請。うち164 軒が認定。
・2007年1月以降、黄潔夫 副衛生部長は、臓器は処刑された囚人のものであると宣言し続ける。
2010 年 3 月
中国の上海、天津、遼寧、山東、浙江、広東、江西、福建、厦門、南京、武漢で
臓器提供プログラムを試験的に開始する。
最終的に19 の省と都市に導入される。
2013 年 8 月
「中国人体臓器分配・共有システム」の利用が義務付けられる。
認定された移植センターで移植を待つ患者はこの国家データベースに登録し、
提供された臓器はこの中央管理の分配制度を通す義務が設定された。
2013 年 11 月
黄潔夫が「杭州決議案」を発表。
169 の認定移植病院のうち38 軒が、2014 年6 月までに死刑囚からの臓器の使用を停止するという同決議案に署名した。
2014 年 11 月
3 月:黄潔夫は「死刑囚からの自発的な臓器提供を国家の臓器提供制度に組み込むことで、この問題の規制をはかる。
統括されたこの分配システムに登録されたものは、市民の自主的な臓器提供とみなされる。
死刑囚からの臓器提供は存在しない」と発言。
12 月:黄潔夫が、2015 年1 月から中国は処刑された囚人からの臓器使用を禁ずると発表。
2015 年
中国は死刑囚からの臓器使用を停止したと発表。
しかし、新たな調査で良心の囚人からの臓器収奪は停止されていないと判明。
2016 年6 月
三人の独立した調査者が680 ページの最新報告書を公表。
中国での『需要に応じた』臓器供給と臓器移植の規模を指摘し、移植件数は中国の公式発表より遥かに大きいと結論付ける。
8,信じ込まされていることと事実
■信じ込まされていること:「臓器源のほとんどは有罪判決を受けた死刑囚だ」
●事実:
中国での移植件数は1999 年から2005 年にかけて30 倍に跳ね上がっており、2000年以来、激増してきました。
169 軒の移植認定病院に政府が義務付けた最低要件を基盤とすると、年間6 万から10 万件の移植が行われてきた可能性があります。
これとは対照的に、多くの資料源が中国での死刑執行は年間数千人と推定しており、その数は2000 年以降、下降しています。さらに黄潔夫は、2015 年より死刑囚からの臓器の使用を停止すると発表しています。自発的ドナーの数が低く横ばいしている中で、移植件数と死刑者数の格差は広がる一方で、公的に発表された臓器源からは説明がつきません。
たとえ死刑囚からの臓器利用を止めたとしても、良心の囚人(無実の人々)を法的手続きなしで臓器のために殺害することは大規模に続けられており、中国政府はこの事実を一切認めていません。死刑囚の減少に関して中国政府が広く広報したため、臓器のために無実の人々が殺害されているという人道に反する深刻な犯罪から、世間の目がそらされてきました。
キルガー氏、マタス氏、ガットマン氏による2016 年の『最新報告書』では、大量の臓器源は主に法輪功学習者のものであり、ウイグル人、チベット人、中国家庭教会も含まれているという結論を出しています。
■信じ込まされていること:「自発的ドナーが主な臓器源だ」
●事実:
中国での臓器移植は1970 年代に始まりましたが、2003 年まで自発的ドナーの数はゼロでした。
2010 年以前の中国には臓器提供制度は存在しませんでした。
全国規模の臓器提供制度は2014 年に始まりました。
中国での試験的な臓器提供・分配制度は、2015 年末の時点で、
認識に値する臓器提供数を生み出していません。
文化的な背景、脳死に関する法規の欠如、自発的な臓器提供のための法的枠組みの必要性などが弊害として挙げられます。
黄潔夫は2012年に500件以上の肝移植を行い、そのうちの1件は「中国の基準に適合した初の自発的臓器提供によるもの」であったと2013 年に語っています。
中国衛生部が認定する移植センターが11軒ある上海で、2013年8月、死亡したドナーによる最初の臓器提供が行なわれたのです。
■信じ込まされていること:
「中国での免疫抑制剤の使用量から、年間1 万件以上の移植数は裏付けられない」
●事実
中国政府は免疫抑制剤の研究開発を国家の重要な科学研究プロジェクトに挙げています。
多くの移植関連機関が初期の免疫抑制剤の研究開発に従事しています。
2004年までには、輸入および共同資本による製薬会社の市場占有率のほぼ半分を、中国国内の免疫抑制剤の製薬会社が占めるようになりまし。
2006年、中国国内での免疫抑制剤市場は、ほぼ100億元(1600億円)でした。
製薬会社は100社以上あり、免疫抑制剤の種類は30種近くありました。
中国の移植専門病院ではほとんど、輸入でなく国内生産されたものを利用しています。
患者1人あたりにかかる抑制剤の年間平均コストを3万元(48 万円)とすれば、
30万人以上の患者を支えてきたことになり、2000年以来の患者数の年間平均は、
5万~ 6万人と算出され、中国政府発表の年間1万件をはるかに上回ります。
2006 年に中国での強制臓器収奪が初めて明るみになった後も、
中国の臓器移植産業は重要な発展を続けてきたことが私どもの調査で判明しました。
免疫抑制剤市場は、2006 年の100 億元を遥かに上回る成長を遂げたと思われます。
IMS ヘルス・データが示す国際的な製薬の販売量は、
中国の実際の製薬市場の一部を反映するに過ぎません。
■なぜ、生きている無実の人から医師が臓器を摘出できるのか?
中国では1970 年代から小規模で処刑された囚人から摘出された臓器を移植に用いるようになりました。
その後、数年にわたり、無実の囚人である拘束されたウイグル人、チベット人、中国家庭教会の信者の臓器が使われるようになり、現在では、良心の囚人、特に法輪功の学習者からの臓器収奪が続いています。
中国共産党の教義ではこのような囚人は「国家の敵」であり、系統的に人間性を剥奪され、
国家資源として自由に利用されています。
重大な犯罪者から臓器を摘出することは、1984 年に施行された付則で法的に認められています。
法輪功迫害において、この規制の抜け道を利用して、法輪功学習者が死刑宣告を受けているかいないかにかかわらず、本人の合意なしで臓器が収奪されてきました。
黄潔夫が2015 年に死刑囚からの臓器を利用することを停止したと発表しましたが、
1984 年の付則は今日も有功です。
「中国の制度下で学業を終えた者は全て、中国共産党が生み出した製造品として同じ考え方をします。当時の私たちは、国家の敵を殺害することに参与することは栄光であるという観念を植え付けられ、良いことをしているとさえ本当に思い込まされていました」
― エンヴァー・トフティ
1995 年、生きている囚人から臓器摘出を命じられたウイグル人の元外科医
9,世界の対応
違法の移植ツーリズムを制限する法規を通過させ、この非道な行為を譴責する決議案を可決するなど、各国の政府は、中国での臓器収奪に対応してきました。
主要メディアも中国での臓器収奪に関する最近の状況について報道しています。
法規
イスラエル
2008年に臓器移植法を通過。臓器売買に関するイスラエルの指針に反する国で臓器移植を受けた場合、そのコストを保険会社が支払うことを禁止しています。
施行より3 年で、イスラエルから中国への渡航移植は完全になくなりました。
同時に国内の臓器提供とドナー登録者数が大幅に増加しました。
スペイン
2010 年の刑法修正では、ヒトの臓器の違法売買の調達を促進・助長・宣伝した者に新たな
懲罰を導入。
違法臓器源を認識しながら移植を受けたレシピエントにも適用します。
主要臓器の場合は6 年から12 年、主要でない臓器の場合は3 年から6 年の禁固刑が課せられます。
イタリア
2015 年3 月4 日、イタリア元老院(上院)では、違法に摘出される生体臓器の取引・販売に関わる個人を対象とする刑罰を導入した法案が可決しました。
生体臓器が関与する取引を助長した者には、3 年から12 年の禁固刑、もしくは5 万から30 万ユーロ(600 万円から3600 万円)の罰金が課せられます。
違法の移植ツーリズムを促進もしくは助長する医師は、生涯、医師としての資格が剥奪されます。
法案の発起人であるマウリツィオ・ロマーニ上院議員は「私たちには共犯者にならないためにあらゆる努力を尽くす義務があります」と語り、「特に精神修養法である法輪功の修煉者」が良心の囚人の臓器源であることに言及しています。
台湾
2015 年6 月12 日改正の人体臓器移植法では、臓器の売買・仲介行為を禁じました。また同法は、国外の法規にかかわらず、処刑された囚人からの臓器の利用と移植ツーリズムを禁止しています。渡航移植に関しては、国、病院、提供された臓器源を記録することが、台湾の病院に義務付けられています。
臓器の仲介もしくは移植ツーリズムに関わる者には、罰金に加え、1 ~ 5 年の禁固刑が課されます。医師が仲介した場合は資格を剥奪されます。
決議案
欧州議会
2013 年12 月12 日に欧州議会では中国での臓器収奪に関する決議案が通過しました。
中国に旅行する自国民に臓器移植濫用問題を認識させるよう勧告しています。
また、同決議案は、この非倫理的な活動への従事が明らかである者の起訴を要求し、国連の高官が臓器移植手術に関する調査を行うことを中国が認めるよう求めています。
アメリカ合衆国
2016 年6 月13 日、米下院で343 号決議案が満場一致で可決しました。
「中華人民共和国で、国家認定のもとで系統的に合意のない良心の囚人から臓器が摘出されているという信頼性のおける報告が継続的に出されていることに関して懸念を表明する」ものであり、「(犠牲者には)かなりの数の法輪功修煉者、その他の信仰を持つ人々並びに少数民族グループが含まれている」と言及しています。
同決議案は、中国での非倫理的な臓器移植の認識を高めることに貢献するよう米国の医療界を促し、さらに法輪功修煉者その他の良心の囚人を、全て釈放することを要求しています。
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(以上調査報告書抜粋)
・米国:覇権を強める習近平政権は「安全保障上の脅威」
さて、世界が中国共産党という犯罪国家に対し対策をとっている中
日本はどうでしょうか。
・・・つづく →中国の臓器狩り産業は、日本が育てた