短編集 アインズの召喚   作:大三元
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ナザリックと暴力団

 

カルネ村のエンリ・エモットは困惑していた、命の恩人であるアインズから貰ったアイテムを使用したら30人の真っ黒なスーツに真っ黒な眼鏡をかけた屈強な男達が現れたから。

 

「あ、あの… 初めましてエンリ・エモットです…」

 

「ドーモ。エンリ・エモット=サン。クローンヤクザです」

 

クローンヤクザと名乗る一団はエンリに深々とお辞儀をした、本来はニンジャのイクサには欠かすことの出来ない絶対の礼儀作法でありクローンヤクザがするあいさつではないのだがエンリがそんな事を知っているわけもなく『とても礼儀正しい方々だ』ぐらいしか思っていなかった。

 

 

 

クローンヤクザ達はエンリのいう事をよく聞き村の仕事を手伝ったりいろいろな場面で村の役にたっていた、そんなある日エ・ランテルの方角から馬車を引き連れた一団がカルネ村に近づいていた、そしてそれをいち早く察知したのはクローンヤクザ達だったのだ。

特にエンリから指示を受けていないので何かするわけでもなく村の仕事を手伝っていた。

 

 

 

またある日カルネ村に東の巨人と思われる一団が村を襲わんと進行してきた、この時は流石にエンリから村を守るように指示を受けクローンヤクザ達は動き出した。

 

「ザッケンナコラー!」

 

クローンヤクザ達は手に中途半端な長さの刀や短い鉄の筒が付いた良くわからない物を持ち敵目掛け突撃する、読者なら解るかもしれないがドスにハジキである。

そして激闘の末東の巨人一味を排除したのだ。

 

 

 

そしてまたある日、クローンヤクザ達が話しているのをエンリは目撃した、普段村人やエンリとしか話さずクローンヤクザ同士では話したところを見た事が無かったので耳を澄まして聞いてみる事に。

 

「―― 40時間働いた ―――」

 

「――――― オタッシャですねえ ――」

 

「――――――――― スシが効く」

 

よく聞き取れなかったが何やらよくわからない事を言っている事は解った、この事は無かったことにしようとエンリは胸に秘めた。

 

 

 

またまたある日、王国の第一王子の一団が村にやって来た、どうするか村人同士で話し合っていたのだが王子は待てなかったらしく攻めてきた、もうどうしようもないのでエンリは巨人の時と同じくクローンヤクザ達に頼ったのだ。

 

「ザッケンナコラー!」

 

「スッゾコラー!」

 

クローンヤクザ達は威勢よく村の門から出て行き王子の軍隊に突撃していく、しかし多勢に無勢、半数ほど倒した時最後のクローンヤクザは打ち取られてしまった。

 

「ナンオラー!?」

 

これが最後の言葉だった、もうおしまいだ、そう思った時エンリは思い出した、もう一つ同じアイテムを貰っていたことに。

藁をもすがる思いでそのアイテムを使用したその時、目の前に見た事の無い衣装に身を包んだ一人の男が現れた。

 

「ドーモ。エンリ・エモット=サン。ニンジャスレイヤーです」

 

 




ニンジャスレイヤーのクローンヤクザとニンジャスレイヤーです。


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