いだてん感想あらすじ 大河ドラマ・朝ドラ他

『いだてん』感想あらすじ視聴率 第24回「種まく人」

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総評

見れば見るほど、混沌としてしまう。
これは本当に、クドカン氏の作風でしょうか?

『あまちゃん』を描いた彼とは思えないほど、震災描写が雑でした。

方向性だけはわかります。

・震災でも助け合う日本人は素晴らしい

・復興している時だからこそ、スポーツだ!

うーん……これは東日本大震災復興のためにも東京オリンピックを開催するという、そういう思惑が露骨すぎてドン引きです。

実際に成功なんでしょうね。

粗、シャレになっていない描写も多かった。
千羽鶴を送っていい気持ちになる側と、それを送りつけられて困惑する側の落差。
そんなものを思い出すような、あれやこれやがありまして。

それでもSNSでは、
「感動した!」
「すごい!」
という投稿で充ち満ちるんでしょうから、いいんじゃないですかね。

もう金栗パートは、完全に東京オリンピックアピールキャンペーンですな。
運動会大嫌い層にとっては拷問ですが、国民を一つにまとめる。そういう意味では大成功じゃないですか。

なんか唐突に謝り出して、武者はぶっ壊れたのかと困惑する方もいるかと思います。
すまん、私は罪悪人です。

以前、プロ野球チケットをもらったにも関わらず、客席で読書に励み、人間関係をぶっ壊した前科持ちなんです。
そういう人間からすると、金栗の走りを見ると全員笑顔になるとか、洗脳にもほどがあってしらけるしかありません。

さて、第2部ですが。

戦争描写がミニマムになりそう。
かつ、人災というよりも天災めいた扱いになりそうな予感です。

東京五輪招致に関しては、反対意見、弊害、黒い策動もわんさとあったものですが、そういう邪悪なところはやらないのでしょうかね。

本作の初期を見ると、そこに踏み込む気概はあったようですが。

既に投げられた伏線が複数確認できます。
まぁ、期待はしないでおきましょう。

阿部サダヲさんが怒鳴り、シュールなギャグがあれば盛り上がる。
そういうネタで行くのであれば、よいことではありませんかね。

さて、種明かし。

韋駄天に二重の意味を持たせたと言われても、リアリティを伴わなければ……ん? なんかこのやり取り、聞き覚えがあるな。答えは後述。

これですね、答えはこちら。

厄介な東大イケメン坂場を分析だ!なつぞら71話 感想あらすじ視聴率(6/21)

「表情で説明すれば、それで済むのでしょうか?」
「表情とは、説明でなく表現です! ストレッチ・アンド……」
「ええ、ストレッチ・アンド・スクオッシュ(※茂木プレゼントのディズニー教科書にありました)ですよね。動きにリアリティがないと、ただの説明です。どうしてこうなるのでしょう?」

『なつぞら』のアニメ問答です。

いくら技術的に優れていても、リアリティがなければただの説明にしかならない。

「ちょっと待ってください! リアリティって、何ですか? 本物の動きをそっくりに描いて、それで子供が楽しいのか。アニメの動き、アニメだけの表現をするから、楽しいのではありませんか?」
「子供が見るからリアリティを無視してよいと?」

このあたり、刺さるわ刺さるわ。

セリフ単位でよいものがあったとしても、クドカン氏ともあろう匠ならば、その先を目指せるはずでしょう。

整合性を合わせる。
1足す1を10にする。
そういう魔法を使えたと思うのです。

一目で眉をしかめるほど酷いわけではないけれど、この出来を彼の本気とみなしてよいものかどうか。

おかしい。何かがおかしい。
引き返せない逸脱があったと感じるのです。

あとこれ、愚痴でありますが。

ナゼ、スポーツで盛り上がれという意識は押し付けがましいのでしょうか?

運動会。よい思い出がありません。
日焼けが辛かったくらい。

スポーツ観戦および応援。
すまん、理解できない世界だ。

ただ、私がスポーツが苦手だからって、スポーツそのものやファンをバカにはしません。
『いだてん』某出演者は、金メダリストを侮辱していましたが、そういうのはしません。

正直なところ、スポーツファンと交流したいとも思っていません。

その↑で敢えて言いますが、スポーツを愛する自分は優しい、爽やかアピールはまだマシにしても。

「スポーツと比べて、お前の趣味はキモくてダサくて意味不明!(※読書、映画鑑賞、史跡巡りその他)」と嘲笑するとか。

有名アスリートを知らないだけで、無知だと爆笑するとか。

オリンピックチケット申し込んでいないだけで、ありえないと驚くとか。

オリンピックが苦手と匂わせるだけで、罵倒してくるとか。

そういうことは勘弁していただけませんかね。
海外では、オリンピックウザい人向け逃避ツアー旅行もあるそうです。そういうノリが羨ましい……。

古代ギリシャの時点で、アンチオリンピックはおりました。

古代オリンピックは観客も超絶タフネス!酒あり、虫あり、動物の血あり

オリンピックとファシズムの黒い結びつきは、散々指摘されてきたことでもあります。

オリンピック負の歴史~スポーツと戦争&政治は切っても切れない関係なん?

 

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来年は敗北絶対回避の布陣

来年の大河『麒麟がゆく』の追加キャストが発表されました。

麒麟がくるキャスト 武将人物伝&合戦イベント解説付き【常時更新】

◆大河「麒麟がくる」に木村文乃ら11名、長谷川博己「すごいものを見せます!」(写真16枚) - 映画ナタリー 

一軍投入かつ、必勝と言うよりは敗北回避の布陣かな?

『真田丸』からの続投が目立ちます。
『真田丸』チームは今期朝ドラ『なつぞら』にも、かなり流れているとのこと。

100作目の『なつぞら』も、敗北絶対回避の布陣です。

そういう朝ドラと大河で負けない構えを、的確に組んでいました。
これまでの発表に比べて、冒険よりも堅実性を感じます。

その堅実のベースが、2010年代の大ヒット作である『真田丸』色が濃いあたりに、守りを感じるんですよね。

幅広い年齢層を取り込みに来た印象を受けます。

個人的にも、かなり期待ができる布陣です。

ただ、口の悪い、空気の読めない奴としては、そういうことも指摘しておきましょうか。

・一度目が成功した作戦を、二度目に流用したところで必ずしも勝てるわけではない

・冒険心と斬新性の不足が指摘される可能性はある

と意地悪なことを書きましたが、ここで勝てねばならないまさしく「背水の陣」であることは、出演者もスタッフもわかっているはずです。
さぞや手堅く、かつ良いものを目指していることでしょう。

主演の長谷川博己さんからは、常に背中から白い炎が出ているようにすら思えます。
撮影開始のニュースでの彼からは、尊厳すら感じました。

帝王教育を受けて来た、聡明極まりない新国王が、厳かな様子で王座に座る。
そんな気品すら感じさせました。

考えれば考えるほどに、ハセヒロさんといえば光秀、光秀といえばハセヒロさんということは、揺るがないようにも思えてきます。

今年の森山未來さんを見れば、大河にまだまだ魔法をかける力があることもわかります。

大河枠は古いとダメ出ししてきて今更ではありますが、魔法はまだあるはず。

それがハセヒロさん筆頭に、うまくかかるか、そこは期待したいところですよね!

まぁ……ここまで書いておいて、何ですけれども。

来年鉄壁の布陣であるということ。

これはつまり、今年はもう切られていないか?
そう不安になるところでもあります。

ん?
私の中にはNHK東西分裂説があるのですが、第二部出演者ってNHK大阪前朝ドラと被る人多いですね。
一軍が東で、二軍が西という仮説を立てているのですが、果たして。

さて、どうなることやら。

 

大河ドラマの弊害がニュースにまで

私が大河ドラマは滅亡すべき理由が、まとまっておりました。

◆敗北を知った松山ケンイチはいま、バカになりたいと願っている

好演した松山ケンイチさんが、どれだけ心無いことを言われたのかって。
この岩手で低視聴率突っ込まれた件なんて、もう私まで怒りを感じます。

出演者の責任なんて、微々たるもの。
背後にいて、無謀な作戦を立てた側が、隠れたままでいることそのものに怒りを感じるのです。

駄作大河はたくさんありますがね。
それにおける出演者の責任なんて、極めて微々たるものだということは主張していきたいところです。

そしてこれ。

◆「朝ドラ」広瀬すずVS「大河」綾瀬はるか、「天国と地獄のバスト対決」内幕とは!? | アサ芸プラス 

女性出演者だと、セクハラまがいの馬鹿げた記事までまかり通る。

こういう【ファイナルオヤジファンタジー】メディアは、大河出演女優でどれだけゲスな野望を垂れ流しても、そんなこと当然だと思っているのです。

そんなバカな理由がありますかね。
出ただけでおもちゃにされる。こんなドラマ、どれだけ有害かって話です。

大河ドラマが今後、枠ごと消えるとしたら。

改革を果断できなかったNHK。
馬鹿げた【ファイナルオヤジファンタジー】メディア。

それに、こういう馬鹿げた笛を吹かれて踊った視聴者にも責任はある。

皆で獲得する滅亡だよ! やったね!
……ということになるでしょう。

 

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黒船がまたやって来る

そして私の予想通りです。
また黒船が来ました。

伊達政宗のドラマを海外が制作するのです。

本サイトでツイートしたところ2,000以上のRTでプチバズを起こしております。
注目の高さが見て取れるでしょう。

東北戦国史大河は、研究成果があがっているにも関わらず『独眼竜政宗』でストップしております。

近畿三英傑がらみをイージーに繰り返した結果、東北戦国史を海外に取られるというのは、わかりやすいドツボという気がしてなりません。

確実に『天地人』よりも素晴らしい直江兼続も見られるでしょう。
最上義光と前田慶次も出演することでしょう。

『ゲーム・オブ・スローンズ』路線ということは、『独眼竜政宗』やゲーム、乙女ゲーで政宗ファンになった人、および日本スゴイと言いたい層をドラカーリスするということでもあります。

MAGI』もそういう傾向ありますもんね。この先動画は閲覧注意で。

・男色で股を突く、ラブレターで弁解をする

 

・撫で斬りヒャッハータイム

・父を射殺。この輝宗は最新研究準拠なので「わしを撃て!」とは言わない

 

・マザコンっぷりも、もちろん!(流れ弾がシスコン最上義光に当たる)

 

・小田原前夜の無防備さ、はしゃいだ摺上ヶ原が刺さってくる

・心温まるばかりでもない愛姫、側室との交流

・ガチギレ出奔する伊達成実

・長谷堂合戦で「最上が燃えても気にすんなよ」とやる気なさげに援軍を出す

・最上が弱くてマジありえね〜と愚痴る

・直江兼続と愉快な仲間たちに煽られる

・大阪で味方撃ちして「何あれ最低……」と味方からすら突っ込まれる

細川忠興「あいつまじやばい……よく文化財壊す」

・幕府相手に「百万石のお墨付き」を蒸し返して「バカですか、あなた」と呆れられる

・ソテロのホラにうっかりのっかる、キリシタンのはしごを無責任に外す

私は別に政宗嫌いではありません。

ただ、『ゲーム・オブ・スローンズ』路線に慈悲はない。
それだけに、史実準拠で容赦ない姿が浮かび上がってくると思われます。

※広告キャラクターまで無慈悲に葬る外道ワールドです

これは楽しみです(真顔で)。

『MAGI』の傾向もふまえますと、以下のポイントが海外の見たい日本史でしょうね。

・女性の扱いがともかく理不尽で酷い

・キリシタン迫害こそ『リアル・ゲーム・オブ・スローンズ』

 

・戦国大名、武士、ともかく容赦なさすぎぃ!

さぁ、どうなるんでしょう。

ある意味、大河と真逆ベクトル。
しかし、これが世界基準だからもう仕方ない。

楽しみだなぁ!

そうそう、政宗といえば『独眼竜政宗』ですよね。
あれは誇張まじり、かつ不正確な描写が多く、東北戦国史に与えたダメージは相当なものがありました。

特に山形県民は、大河にボコボコにされてため息しか出ません。

それは戦国アクションゲームにまで弊害が及んでおりまして、とある作品のスタッフは、東北には政宗以外ロクな大名がいない旨の発言をしており、大顰蹙をかっております。

そこを踏まえまして、本作に関しては「レッツ・*ーリィ!」は禁句です。
覚えましたね? 二度と言いませんよ?

せっかくだから、放映前にダメージを受けそうな層を狙って予行練習をしておきましょう。

◆政宗なんて所詮天下にかすらなかっただけの男、と言いたい方へ

→この、天下にかすったものが尊い――勝利とする発想。
これそのものが大河に根ざす差別と衰退要因そのものではないでしょうか。

以前も指摘しましたが、北海道と沖縄大河ができない。
アイヌと琉球人をどう考えているのか?という話です。

この姿勢は、ワールドスタンダートからすると時代遅れ。
マイノリティにこそにスポットを当てる作品が、現在は世界的トレンドまっしぐらです。

『ゲーム・オブ・スローンズ』の中心的なスターク家は、日本で例えるならば東北地方。
イギリスならばスコットランドです。
役者も、イングランド北部から、スコットランド、アイルランド系が揃っています。

そういう流れについていけてないことが露呈しております。

◆ケン・ワタナベを望むあなたへ

→さすがに年齢を考えましょう。

大河レジェンドを望む気持ちは理解できなくもありませんが、どこまでそれをNetflixが考慮するかは不明です。
彼ならば、英語力はクリアできるでしょうが、青年期は無理があります。

いつまで『独眼竜政宗』を懐かしがるのでしょう。

彼はまだしも、間違っても最上義光に原田芳雄さんを望まないように……お願いします。

亡くなっているからありえない話ではありますが、それでも持ち出すことは危険です。
あの最上義光は、山形では反発の対象ですし、史実からかけ離れています。

なぜ戦国武将の評価はコロコロ変わる?特に最上義光の人気は乱高下しすぎ!

◆カッコいい日本像を望む方へ

→世界基準では、むしろ日本史の含める問題点に着目するでしょう。

海外予算の大河だと思ってみると、大火傷をします。
そうなる前に『ゲーム・オブ・スローンズ』や『MAGI』で予習をしましょう。

◆ショーグンなんちゃらで止まっているあなたへ

→『MAGI』を見ようねっ!

MAGIアマゾンプライムビデオで放映中

 

スタッフについて。
このへん、ニュースの意味を誤解している方がおられます。

『ゲーム・オブ・スローンズ』のスタッフが作るわけではない。
当たり前です。あちらはHBO、こちらはNetflixです。作風として似ていると、アピールしているだけです。

だいたい、あのスタッフを流用して、それでいいと思いますか?
いやいやいや!

『ゲーム・オブ・スローンズ』はイギリスの薔薇戦争がゆるいモチーフとされております。

イギリスの歴史と日本の歴史は違う。
それは当然でしょう。

むしろ大河、『MAGI』スタッフが関与する可能性は十分に考えられます。
日本史のドラマであれば、日本史研究者やそれを知る者が関わることは確定しています。

では、ナゼそうなったか考えてみますと……。

流出現象ですね。

本レビューでは散々指摘してきましたが、時代劇制作が滞った結果、それで食べていけなくなった人が大勢いるわけです。
漫画やゲームを原作にして模索するよりも、賃金確保を考えるべきだったんでしょうけれど、もう手遅れですね。

10年後、時代劇はVODに吸収されていることでしょう。
海外コレクターに頼らなければ開催できない伊藤若冲展覧会のように、時代劇もそうなるのです。

 

自身の審美観に適っているならそれでいいじゃないですか

以下、激烈な毒性を含めております。
日曜の夜や月曜朝をさわやかな気分で過ごしたい方は、ブラウザを閉じてください。

まずは、以下の記事にツッコミから。

◆『いだてん』と大コケ大河『平清盛』『花燃ゆ』に意外な共通点

「子供の理屈で全く話にもなり申さぬ」としか言いようがない。

まず『花燃ゆ』のどのへんに難解さがあるのでしょうか?

文ちゃんのおにぎりさえあれば解決する、タップしていればクリアできる程度の難易度。
まぁ、ナゼ外国人テロを計画する集団が、あんな青春ラブコメヅラしているんだ、というところは意味不明でしたけれども。

「幕末男子の作り方。」というキャッチコピーの時点で終わっていたのです。
せわぁない。松下村MEN。

ついでに言えば、あの作品と並べるのは、伝説の最低大河四天王しかおりません。

◆戦国男性主人公部門『天地人』

◆戦国女性主人公部門『江 姫たちの戦国』

◆幕末男性主人公部門『西郷どん

いずれも難解と思えません。
『真田丸』スタッフならば理解しているところでしょうが、海外ではもっと難解で複雑なドラマがヒットを果たしております。

「視聴者はバカだと思ってドラマを作れ」とは、いつの時代のセオリーでしょうか。

この分析はさておき。
某歴史作家がこういう趣旨のことを述べたそうでして。

「『平清盛』と『いだてん』が好きなファンは、自分は他と違うとアピールしたいだけ」

そのせいでSNSが燃え盛っておりました。

これはまずい。
もう、混沌の極みです。
何がまずいかって……作品そのものよりも、自分の美意識にケチをつけられたという怒りが燃え盛っていることです。

◆好きなことに理由はいらん!

→そうでしょうか?
「ともかくこの二作品は傑作ですので、理由を考えたこともありません!」となっている。
ダメですね。
何をプレゼンするにせよ、理由なしじゃダメでしょ。

「ともかくこの製品はいい! 買ってください!」では、足りない。話になりません。

そんなもん、イモータンジョーを讃える『マッドマックス 怒りのデスロード』のウォーボーイズと大差ないじゃないですか。

※V8! V8! V8!

戦国大名だって、理屈をこねくり回してどうにか「義」を作って合戦していましたよ。

◆しかも攻撃性が高い

→「これは喧嘩を売られたということか!」
と、燃え盛っている投稿ばかりで怖いです……。

好きなドラマや映画を貶されたくらいで敵認定をしてよいのなら、私は『ジョン・ウィック チャプター2』状態ですね。

 

『47 RONIN』、『グレートウォール』を愛しているから。
あの映画は貶すところからスタートですよ。

まぁ、いいんです。
私もあんなものはトンデモだし、貶される理由もわかっている。そんなもんでキレていたらまともに生きられりゃせん。
もっと酷い作品、理解者がいない、Rotten Tomatoesで腐りきった判定されている作品も好きだし……。

「世間では駄作扱いですが、私は好きです!」で、終わればいいじゃないですか。

好き嫌いなんて人それぞれです。
それで終わればいいじゃないの。

ナゼそんな、地獄めいた発火性を見せているのか。
自分の好きな作品にアンチがいたところで、それはそれ、これはこれで終わりです。

◆祭をやりたいの?

→冷静に考えて『平清盛』からもう結構な年月が経過しています。
8年じゃない、正確には7年か。そこは訂正します。申し訳ありませんでした。

それでも、どこかからかあの作品アンチを見つけて吊るすと、みんなであのフィーバーを再現できる……ってなところですかね。

アンチ意見に怒っているのか。
それとも燃え盛る材料を見つけて、無意識下で喜んでいるのか。

冷静に分析してみたらいかがでしょう。

◆分裂しおった

→今回の件はなかなかややこしいです。

・『平清盛』と『いだてん』ファン

・『平清盛』だけのファン

・他大河ファンもなんか混ざっているぞ、『平清盛』を褒めるついでに、自分がその大河がいかに好きかアピールしたいファン

なんだこれ、黄巾の乱のあとかっ。
『平清盛』を褒めるあまり、『いだてん』を貶す者が混じっているのはエエんかーい。

◆諸葛亮を探そう

→「理由はないがともかく好きなんだぁあああ!」
と、盛り上がるのは好きにすればいいと思いますよ。攻撃性はいただけませんけどね。

しかし、それでは彷徨う劉備一行なんです。
理詰めでどこが革新的であったか、説明できる諸葛亮を探して来てください。

そうじゃないと、うろうろしているよくわからん集団でしかないんです。

◆推し原理主義

→推し作品が貶されると激怒しますが、別の作品を貶めることはへーきへーき。
あのドラマを貶める連中は許さないと語るのと同じ口で、私の推しドラマにしょうもないケチを散々つけていた姿を目撃させていただきました。

自分とその推しへの寛容は求めておきながら、他人とその推しへの寛容はないんですね。

私は『平清盛』も『いだてん』も嫌いじゃありません。
好きな美点はたくさんあります。

ただし、その信徒は苦手です。
『平清盛』は、翌年の『八重の桜』放映開始前、序盤に暴れる信徒がきつかった。

始まる前から理由もなく、ともかくSNSで多重投稿して、
「『平清盛』こそよい大河、『八重の桜』なんてどうせダメ!!」
と暴れていらっしゃいました。

『八重の桜』初回視聴率が高かった後なんて、そりゃもう酷いもんでした。

あっ、『八重の桜』国際エミー賞ノミネート、今更ですがおめでとうございます。
あの作品が国際的な高評価であるということ。
これは頭の隅にでも入れておきましょう。VOD時代ですからね。

全然別の歴史ドラマの話をしているのに、
「私には『平清盛』があるからいいんだ!」
と、唐突にその話を始められたこともありましたが、別に聞いてはおりません。

放送前のVOD政宗ドラマまで及んでいるのを見てしまった時には、もう……もう……辛いです。
何がなんでも、自分の『平清盛』愛をアピールしなくても……。

そういう熱気についていけなくなって以来、好きな大河の話になっても、あの作品だけは絶対にあげないことにしました。

ファン同士の会話で、あの作品の時代考証ミス(中国史関連、かなり基礎的なもの)をちょっと指摘しただけで、吐き気がするほど罵倒された経験もあります。

よい作品だろうと、初歩的な考証ミスはいただけないでしょう。
欠点を指摘されて、今後に生かしてこそ、得られるものもあるんではないですか。

そういう検証不可、アンタッチャブルになって、今後二度と平安から源平の大河は封印状態になってしまった。
それこそが、あの作品最大の不幸ではありませんか。

絶賛しか受け付けない。
とは、どういうファンコミュニティでしょう?

だからこそ、
「理由もないのに、自分の意地だけで褒めている」
という指摘もあるのではないでしょうか。

信徒以外にとっては【名前を口にしてはならないあの作品】になる。
そんなヴォルデモートにして、一体何がしたいのか。

この議論で、NHK大河スタッフになりきって、
「お前の原作を今後大河に起用しない!」
という決め台詞に至っては論外です。

昨今の大河は、原作を使うものがむしろ少数派。
その理屈なら『天地人』と『西郷どん』の原作は傑作ということになります。

本当に大河枠のことを吟味していますか?
それとも思いつき?

大河の権威を借りて殴る。しかし大河への理解が曖昧。

『平清盛』そのもののことは懐かしく思い出します。好きなところも思い出します。
きっちりと理由をつけて、吟味して、検証して、ガーッと書くことだってできるとは思います。
そうしないでただ褒めても無意味です。根拠はちゃんと示します。

ただし、公開はしない。
振り返るにしても一人でさせていただきます。

ファンもとい信徒、SNSでハッシュタグを作って暴れる方とは気が合いません。
好きなだけ、壁に向かって喧嘩を売られたと叫んでいればよろしいでしょう。

一年後、私が『いだてん』のことを語ることはないでしょう。

それこそ平和ってやつでしょう。
私みたいな不愉快なアンチ(とも言い切れないが)が黙る。このうえないことです。

あなたの審美眼は素晴らしいこと。
それはあなたが最もよく知っている。
そのことに自信があれば、怒る必要はないでしょう。

大河の好きな作品で、マウント取り合って何かいいことあるんですかね。

ともかく、まずは『独眼竜政宗』と『天地人』を葬りに来たVOD黒船。
そのうち『花燃ゆ』と『西郷どん』を焼き払い、平安源平も作られることでしょう。

日中韓スタッフ出演者総結集で、朝鮮出兵を扱う日も近いかな?
実写版『ゴールデンカムイ』とか。

そのころ、大河はもうありません。
大河スタッフと出演者は、そちらでがんばっていることでしょう。

文:武者震之助
絵:小久ヒロ

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第24話 コメント大賞【常時更新】

【匿名様】
私は武者さんのレビュー楽しみにしてます。たとえ自分の意見と合わなくてもです。ていうか、合わない時ほど楽しかったりします。たまにムカつく時もありますが、そういう時は少し間をおいてまた覗きにきます。
要は自分の楽しみのために観るサイトなので自分なりの付き合い方をしております。
自分と同じ感想を読みたい人はよそへ行けば良いだけの話ではないでしょうか。

あなたの意見が少数派という決めつけには恐怖すら覚えます。レビュー後半の具体例を早速見た気持ちです。
このままの姿勢で、空気など読まずに武者さんの感覚でレビューを続けていただきたいです。私はそれが楽しみだし、ここはそういうレビューサイトだと思います。

by編集部




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【参考】
いだてん/公式サイト

 

-いだてん感想あらすじ, 大河ドラマ・朝ドラ他

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