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「冠詞をつけるのか、つけないのか。      ・・・それが問題だ。」

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冠詞 (a, an, the) の正しい使い方と冠詞を付けない場合(無冠詞)の使い分けは、特に日本人にとって難しい課題です。日本語に訳す時に冠詞が省略されることがあり、あまり存在感が無いように思われます。でも文全体の意味はかなり変化してくるので、やはりどの冠詞を使うのか、使わないのか重要になってきます。冠詞の後にくる名詞が単数か複数か、その名詞は数えられるのか、数えられないのかを見極めるのも、冠詞の使い分けに影響してきます。冠詞の有無で解釈が変わる例を見てみましょう。

  • The man ate chicken last week.(先週その男は鶏肉を食べた。

  • The man ate a chicken last week.(先週その男は鶏の丸焼きを食べた。)→ 冠詞の a がある文はニワトリの丸焼きを全て食べたことになり、かなり大食いになってしまいます。

冠詞 可算名詞 単数 可算名詞 複数 不可算名詞
a, an 不特定
the 特定

a または an

まず、”a” と “an” の使い分けは、その後にくる名詞の音が “a, i, u, e, o” であれば、”an” を使います。 “a, i, u, e, o” などの母音で始まる単語の前に、冠詞の ”a” を付けようとしても、とても発音しにくいです【例:a(n) apple, a(n) orange】。単語のスペルが “a, i, u, e, o” でなくても、発音が当てはまる場合があるので注意しましょう【例:30分 Half an hour】。

”a” は “one” と似ていて1つという意味なので、名詞が複数の場合、冠詞の ”a” や “an” を使いません。数えられない名詞の場合は、名詞の直前ではなく、その物質の単位の説明に冠詞が使われます。【例:バター1箱、チーズ450g、牛乳1パック】

  • a basket → two baskets, five baskets
  • butter, cheese, milk → a box of butter, a pound of cheese, a carton of milk

the

冠詞 “the” の謎はかなり複雑です。名詞に the が付くかどうかを理解するには、その名詞を特定できるかどうか、既に話題にでてきたか、文脈を判断する必要があります。

  • 【例文】Once upon a time there was a Giant. The Giant had a friend.
  • (昔あるところに大男がいました。その大男には友達がいました。)

まず最初にでてきた ”a” は大男の説明です。初めて話に出てきた不特定の数えられる名詞で、数は1人なので ”a” を使います。2回目に出てきた ”a” は、もう既に大男の話が出てきたので、どの大男かは明らかです。そこで「1人の大男」”a” ではなく “the” を使って「その大男」になります。話題に出ていなくても、話す人と聞く人両方に何を指しているか特定できる名詞にも “the” が使われます。学校の友達や会社の同僚、家族同士では共通の話題が多いので、the を付けて「いつもの〇〇」という言い方ができます。

以下 “the” が使われる例文の一部です。

  • In 1860, Abraham Lincoln was elected the 16th president of the United States.
    (1860年、エイブラハム・リンカーンは第16代アメリカ合衆国大統領に当選した。)
    → 50の州と首都ワシントンD.C.で成り立つ国。

  • The Moon is the Earth’s only natural satellite.
    (月は、地球の唯一の衛星である。)
    → 1つしか存在しないもの。

  • There are more than 25,000 islands in the Pacific Ocean.
    (太平洋には2万5千以上の島がある。)
    → 海、川、半島、砂漠、山脈、森などの名称。

  • This is the second day of the semifinal games.
    (これはセミファイナルゲームの二日目です。)
    → 1番、2番などの順序を表す序数詞。

  • Who is the fastest runner in your class?
    (あなたのクラスで走るのが一番早いのは誰ですか。)
    → 形容詞の最上級。

  • My professor reads The Japan Times often.
    (私の教授は The Japan Times をよく読みます。)
    → 新聞や雑誌の名前

  • The musician played Revolutionary Étude on the piano.
    (その音楽家はピアノで革命エチュードを演奏した。)
    → ピアノやバイオリンなどの楽器

  • The*Tanakas will go to the** Steelers game this Sunday.
    (田中さん一家は日曜にスティーラーズの試合観戦に行きます。)
    → 家族みんな(the + 苗字+ s で〇〇家)、スポーツチームやバンド名

  • The rich are not always happier than the poor.
    (お金持ちは必ずしも貧乏人より幸福とは限らない。)
    → そういう状況にある人々

無冠詞

人名や国名などの固有名詞には冠詞が使われません。
【例】I am from Japan. (私は日本出身です。)
他にも地名、建物/施設名、団体/組織名、書籍/映画/音楽/美術作品などの題名、商品/サービス名、天体名は固有名詞になります。
Yokohama Station は横浜という固有名詞が主要語なので冠詞なし。変わった言い方ですが、The station named Yokohama(横浜という名の駅)となると、という一般名詞が主要語なので冠詞ありです。

無冠詞の用法には一般的なものという意味合いもあり、”I like music.” には「音楽というもの」というニュアンスで「私は音楽が好きです。」という表現をします。
その他冠詞が付かない例文で、どうして冠詞がいらないかという理由よりも、そういう言い回しをするものだと思って慣用表現に慣れていく方が良いでしょう。

無冠詞の例 意味
go home 帰宅する
go to college/work 大学/仕事へ行く
go to bed 寝る
after school/college 放課後/大学卒業後
play basketball バスケをする(スポーツ)
speak French フランス語を話す(言語)
major in mathematics 数学を専攻する(学問の名称)
after breakfast 朝食後
last week/month 先週/先月
next year 来月
in spring 春に
every winter 毎冬
day and night 昼も夜も
day by day 日ごとに
face to face 面と向かって

英語習得のためのアドバイスと文法ガイド

May 31, 2017

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