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【政治】

首相にヤジ「ウソつき」 慰霊の日 玉城氏、沖縄言葉でも平和宣言

席に戻る安倍首相(手前)を無視するかのように全く見ない玉城デニー沖縄県知事(中央右)=23日午後0時9分、沖縄県糸満市の平和祈念公園で

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 沖縄県の玉城デニー知事は二十三日の沖縄全戦没者追悼式で、歴代知事で初めて日本語に加えて沖縄の方言「ウチナーグチ」と英語で平和宣言を読み上げ、国内外に平和への誓いを発信した。続いてあいさつした安倍晋三首相にはヤジが飛ぶ場面もあった。

 玉城氏が日本語で平和宣言を終えた後、締めくくり部分をウチナーグチ、英語の順で再び読み上げると、会場から拍手がわき、歓迎の指笛も鳴った。

 締めくくり部分は、平和を愛する心を後世に伝える考えを強調した上で「いつまでも平和で安心した世界を皆で築いていかなければならない。県民と努力することを決意する」という内容。玉城氏は追悼式後、三つの言語で宣言した理由について「より多くの方々に令和元年、新時代沖縄の私の思いが伝わればと考えた」と記者団に説明した。

 一方、安倍晋三首相があいさつに立つ際には、会場から「帰れ」と声が上がった。首相が沖縄の基地負担軽減に取り組む考えを示すと「ウソをつけ」「辞めろ」と大声が響いた。会場の平和祈念公園(糸満市)の入り口では「安倍NO」と書いたプラカードを持った市民の姿もあった。

 安倍政権は昨年十二月、名護市辺野古沿岸部での米軍新基地建設に向けて土砂投入を開始。今年二月の県民投票で七割超が埋め立てに反対したにもかかわらず、工事を進めている。こうした姿勢に対する県民の憤りが追悼式の場でも示された形だ。

 

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