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【ドラニュース】

【龍の背に乗って】何かが起きそうだった8回…締めたロドリゲス

2019年6月22日 紙面から

8回表を三者凡退に抑えたロドリゲス(今泉慶太撮影)

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 7回、2死満塁。最後の一押しができずに8回を迎えた。3点リード。打順は1番・西川から。ついでにいえば、恒例のドアラのバック転タイムが中止になった。何だか不穏。まさか…。またか…。ガールズシリーズに来場した女性たちも「お願い。このまま終わって」と祈りをささげていたことだろう。

 僕は知っていた。閉店間際の日本ハムは、とりわけ危険であることを。無事に逃げ切った試合後、日本ハムを担当した岩田スコアラーも胸をなで下ろしていた。

 「その通りなんです。終盤の得点率はすごいんです。ただ『気を付けましょう』と言ったところでどうなるものでもないので、ミーティングで話すわけではないんですが。日本ハムのねちっこさは、スキを見せるとやられます」

 7、8、9の3イニングでの104得点は、12球団最多を誇る。8回だけを取り上げても、40得点は楽天に次いで2位。打順の並びからして、何かが動くとしたら8回だと思っていた。2番手は予想通り、ロドリゲス。塁に出れば走ってくる西川を3球三振に片付け、13本塁打の大田も空振り三振、天才的な打撃センスをもつ近藤も二ゴロで切り抜けた。

 「まずは自分の球を信じること。そして毎日、ミーティングを開いているから、そこでスコアラーが教えてくれることも生かす。チームのためにゼロで抑えてベンチに帰ってくる。そう心掛けて投げたんだ」

 出塁されればバタバタするロドリゲスも、3人で仕留めると本当に頼もしく見える。8回を乗り切れたとき、ようやく連敗脱出が目の前に見えた気がした。

 中継ぎは勝利と数字でこそ報われる。前日、そう書いた。22ホールドのロドリゲスは、ついにリーグ単独トップに躍り出た。R・マルティネスにもセーブがついた。勝った。笑った。報われた。

 (渋谷真)

 

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