中日のドラフト1位・根尾昂内野手(19)が21日、ウエスタン・リーグの広島戦(ナゴヤ)で「3番・遊撃」で先発出場。プロ入り初の3番で4打数1安打だった。
ファームとはいえ、プロ入り初のクリーンアップで足跡を残せた。9回1死一塁での第4打席、根尾は2ストライクから広島・ケムナの144キロ直球を中前に転がした。「今はしっかりスイングができています」とうなずく一打。最終打席で「H」ランプをともし、2試合連続安打だ。
「いつも名前が(メンバー表の)下の方にあるので、きょうは出ないのかなと思ってたんです。そしたら3番だったので気合が入りました」。3番は教育リーグを含めて初めてならクリーンアップも初。この日は打点こそなく、安打は1本のみでも、3打席目の中飛もバットの芯でとらえたライナー。打撃の内容は確実に向上している。
小笠原2軍監督はクリーンアップに据えた理由を「ここ数試合で兆しが見えたからね」と説明すると、森野2軍打撃コーチも「打つポイントが体の前に出るようになってきた。遠征に出る1週間前とは全然違うね」と評価した。いまだ打率は1割台(1割6分2厘)だが、確かな成長を遂げているようだ。
前日20日には同じ高卒ドラフト1位の広島・小園がプロ初出場初安打をマーク。「遠征からの帰りで映像は見てないんですけど、携帯で結果はチェックしてました」。同期の活躍は刺激でしかない。同じステージに立つために日々、己を磨く。(長森謙介)