ロケットの打ち上げに成功したホリエモンこと実業家の堀江貴文氏(46)が、資金難や周囲からやゆされるなどの苦労を明かした。

堀江氏は6日、ブログを更新。自身が出資し、設立した宇宙開発ベンチャー「インターステラテクノロジズ」が4日にロケット「MOMO(モモ)」3号機を打ち上げ、民間単独では日本で初めて宇宙空間とされる高度100キロ突破に成功したことを喜んだが、「とはいえ資金調達およびPRが主な役割の私からすればむしろこれからが忙しくなる。現場チームの頑張りを次の資金に変えていかなければならない。宇宙先進国のアメリカには宇宙へ到達できずに倒産の憂き目に遭った会社は山の様にある。CGベンチャーと揶揄されたりもする」と次なる課題に目を向けた。

高度100キロへの到達は「まあ例えて言うならばロケット開発企業としてはなんとか仮免許を取得できたくらいのレベルだ。軌道投入機にはクリアしなければならないハードルがまだまだたくさんある」という。それでも「軌道投入機を実現できれば大型化は主に資金力の問題になる。その頃には資金もかなり集まりやすくなっているので軌道投入機を実現できれば世界有数のロケット企業になれるだろう。もう少しだ」とした。

これまでの道のりを「思えば長かった。最初ロケットはロシアからエンジンとカプセル持ってくれば簡単に出来るもんだとタカをくくっていた。甘かったね」と振り返る。何度も資金難に直面したという。また、2006年にはいわゆるライブドア事件で逮捕され、後に収監された。その間、有料のメルマガを配信するなどして話題となったが、「もちろんロケットの開発資金のため」だったという。

そうした苦難を乗り越えて宇宙空間に到達したことに「死屍累々のロケットベンチャーにとっては一つの大きなデスバレーを越えることができて感慨深い」としつつも、「私の仕事はここからが本番だ」と堀江氏。「ホリエモンは資金を出してるだけで何もしてない、とか悪意のある言葉に傷つくこともあるが一度は社員数千人の上場企業を経営していた身。資金調達や技術者中心のチームビルディングはむしろ本職だし、PR力もある。私が現場でネジを締めるのはむしろ本末転倒であり、ベンチャー企業は適材適所で動かないと余裕がなくなってしまう」との思いをつづり、最後に「出来るだけ多くのご支援をぜひインタステラテクノロジーズにお願いします!」と呼びかけた。