【2月20日 AFP】米マイクロソフト(Microsoft)共同創業者のビル・ゲイツ(Bill Gates)氏は18日、米CNNとのインタビューで、これまでの納税額が総額100億ドル(約1兆700億円)を超えると明かした上で、自分のような大富豪は税制の恩恵を受けているのだからもっと多くの税金を支払うべきだと語った。

 アマゾン・ドットコム(Amazon.com)創業者のジェフ・ベゾス(Jeff Bezos)氏に次ぐ富豪となっているゲイツ氏だが、法人税の大幅引き下げや高額納税者の最高税率引き下げを盛り込んだドナルド・トランプ(Donald Trump)政権の税制改革には批判的だ。

 ゲイツ氏はインタビューで、「100億ドルを超える税金を納めてきた。これは他の誰よりも多い額だ。だが米国政府は私のような立場にある人々に対し相当に高額な税金を課すべきだ」と述べた。

 昨年12月に議会を通過した税制改革法案について、共和党は中間層や労働者階級に恩恵をもたらすと説明しているが、ゲイツ氏は富裕層を優遇していると指摘。「中間層や低所得者と比べて経済的に恵まれた人たちのほうが劇的に多くの恩恵を受ける。セーフティネットが強化され高額所得者により多く課税されるという皆が望む一般的な傾向に逆行するものだ」

 米国では人口の6分の1がゲイツ氏の言うところの「残念な」状況で生活している。同氏は、議員らが拡大する格差について考え、低所得者のために「なぜ良い仕事ができていないのか」と自問すべきだと批判した。(c)AFP