福井発生物や景観 影響調査を 南越前と長浜、福井の風力発電計画
県環境審 知事に意見答申へ県環境審議会の生活環境部会が二十日、県庁で開かれ、南越前町と滋賀県長浜市で建設が計画されている国内最大級の「余呉南越前ウインドファーム発電事業」など二件の風力発電について、それぞれ環境影響評価(アセスメント)で渡り鳥などの生物や景観への影響を適切に調査するよう求める意見を決めた。今後、知事に答申され、経済産業相に知事意見を提出する。 ほかに審議されたのは福井市西部で計画されている「福井金毘羅(こんぴら)風力発電事業」。いずれも事業者から国にアセスメントの方法書が提出されており、知事や地元市町が意見を求められていた。 余呉南越前は「グリーンパワーインベストメント」(東京都港区)が進めており、県境付近の山林約八百三十二ヘクタールに最大五十基の風力発電機を設置し、十七万キロワットを発電する計画。 意見では貴重な植物を食い荒らすシカの増加につながらないよう、森林伐採をできるだけ避けるよう求めた。イヌワシやクマタカ、渡り鳥などが風車に当たるのを減らすため、付近を飛ぶ鳥の状況を調べることも必要だとした。 福井金毘羅はアカシア・リニューアブルズ(東京都中央区)が福井市の金毘羅山周辺で計画しており、尾根に発電機十五基を設置して六万三千キロワットを発電する計画。 意見では同様に鳥への影響調査を求めるほか、発電機の設置範囲から小中学校への距離が最短で五百メートルと近いことから、風車の騒音について詳細に影響を調べるよう指摘した。越前町の呼鳥門などからの景観についても影響を調べるよう求めた。 (今井智文) 今、あなたにオススメ Recommended by PR情報
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