「筋トレをはじめたいけど、どこをどうやって鍛えたらいいのかわからない」「筋トレしていたけど、思ったように筋肉がつかない」こんな悩みを持っていませんか?筋肉は、目的に応じた適切な方法で筋トレしないと発達しません。特に初心者は、自分の体重を利用した自重トレーニングがおすすめです。
ここでは、初心者におすすめの自宅でできる自重トレーニングメニューや効果的な筋トレのポイントなどについて解説していきます。ぜひ参考にしてみてください。
まず筋トレを行う目的をはっきりさせなければいけません。目的が曖昧な場合、どのような種目や頻度で筋トレを行うかわからず、狙った効果が得られないためです。そのため、筋肥大や筋持久力アップ、筋力アップ、ダイエットなど、何のために筋トレをするのか明確にしておきましょう。
目的が決まったら、どのような種目を中心にメニューを組むのかを決めます。筋トレ初心者は、十分な筋力を得られていないのはもちろん、神経系もまだ不十分なことが多いです。そのため、重いウェイトを使った高強度トレーニングは、筋トレ効果が上がりにくいだけでなく怪我をする恐れもあるため注意してください。初心者の場合、自分の体重を利用した自重トレーニングやチューブトレーニングが適しています。
目的に応じて、筋トレの頻度も変わります。たとえば筋肥大目的では、同じ部位のトレーニングを毎日行うと効果が出にくいため注意してください。反対に、ダイエット目的で筋トレ頻度を少なくすると、思ったように体脂肪は減らないため注意しましょう。
自重トレーニングの代表格で、胸や腕といったボディメイクに重要な部位を鍛えられるノーマルプッシュアップ(腕立て伏せ)。
「ワイドプッシュアップ」は手幅を広くして行う腕立て伏せ。手幅を広くするほど大胸筋中部にかかる負荷を高めることができます。
「クラッピングプッシュアップ 」は体を起こす際に跳ねて空中で拍手をする腕立て伏せです。はじめは難易度が高いですが、大胸筋にかなりの効果が期待できます。
バックエクステンションは背中やお尻、太ももなど、体の後ろ側の筋肉を同時に鍛える種目です。複数の筋肉群に刺激を与えることができる効率のよいトレーニングですが、正しい姿勢を身につけないと腰痛になる危険があります。正しいやり方を覚えて安全にトレーニングしてください。
チンニングは背中のトレーニングの中でも最も基本的なトレーニングの1つです。背中に刺激を入れるには少しコツがいるのでやり方をしっかりと学んでトライしてみてください。
「ナロープッシュアップ」は手幅を狭くして行う腕立て伏せ。両手がつくくらいまで手幅を狭くしたものは「ダイヤモンドプッシュアップ」ともよばれます。上腕三頭筋に強い刺激を与えることができます。
リバースプッシュアップは、仰向けになって行う腕立て伏せ。大胸筋の関与がほとんどなくなり、上腕三頭筋に強い刺激を与えることができます。
リバースグリップチンニングは逆手で行うチンニングです。順手で行うチンニングに比べて広背筋への刺激が弱くなり、上腕二頭筋への刺激が強くなります。
倒立腕立ては自重トレーニングの中では特に三角筋にフォーカスして鍛えることができる種目です。プッシュアップなどのトレーニングでも三角筋前部に刺激が入りますが、十分ではないのでぜひこちらの種目に取り組んでみてください。
クランチは腹筋を鍛えるにあたって最も基本的なトレーニングです。自宅でも簡単に取り組めるトレーニングなのでやってみてください。
膝コロは膝をついた状態で行う腹筋ローラーを用いたトレーニングです。膝コロンと異なるのは、腹筋ローラーを転がすことのできる限界の位置まで転がしたら、そこで静止して元の戻るというトレーニング方法である点です。膝コロンよりは負荷が高いですが、後で説明する立ちコロよりは負荷が低いため、少し腹筋ローラーに慣れてきて、筋力がついてきた方にオススメのトレーニング方法です。
立ちコロは膝をつけない状態で腹筋ローラーを転がす動作を行うトレーニングです。今回ご紹介する腹筋ローラーを使ったトレーニング方法では最も強度が高いので、腹筋ローラーに慣れてきた方や、ある程度、筋力がついてきた方にオススメのトレーニング方法です。かなり難易度が高いトレーニング方法なので、無理のない範囲でトレーニングメニューに組み込むことをオススメします。
レッグスクイーズは主に太ももの内側を筋肉を鍛える種目です。すっきりした太ももを作るのに効果があります。バランスボールがあれば自宅で行うことができるので、ぜひ試してみましょう。
ヒップエクステンションは自重でできるお手軽なトレーニングにも関わらず、日常生活では使うことが少ないお尻の筋肉を鍛えることができます。男女を問わずヒップアップに効果的で、きれいなボディラインを作れる種目です。正しい姿勢を意識してトレーニングに取り入れてみましょう。
ヒップアダクションは内ももの内転筋を集中して鍛えられる数少ない種目なので、太ももを引き締めたい方には欠かせないトレーニングです。さまざまなバリエーションがあり、道具がなくても自宅でもできるので、定期的なトレーニングに取り入れて美脚を手に入れてください。
サイドランジは、主にお尻と太ももを鍛えることができる筋トレです。複数の筋肉に同時に刺激を与えることができ、特に内ももの内転筋を鍛えて太もも痩せ効果を狙うことができます。左右均等に行うことが少し難しいトレーニングなので、動画と解説を観ながら、バランスに注意して行ってください。正しい方法をマスターして、目指すべき下半身に近づきましょう。
スタンディングカーフレイズは自宅でできるふくらはぎのトレーニングの代表格です。ダンベルを持っている人は自分の体重に加えて負荷をあげることも可能です。正しいやり方をみて実践してみてください。
ふくらはぎについてまとめた記事はこちら!
フロッグジャンプはふくらはぎの筋肉を鍛える筋トレ種目です。自重でどこでも行うことができるトレーニングなので、ジムに通えない方も積極的に取り組んで、美しく疲れにくい脚を手に入れてください。
ふくらはぎについてまとめた記事はこちら!
最近怪我をした方、よく怪我をする方はチューブトレーニングがオススメです。
チューブトレーニングはエクササイズ系のトレーニングですので怪我後のリハビリやウォーミングアップなどに最適です。自宅でもスペースを取らないので比較的どこでもできるトレーニングです!
・バンドチェストフライ
バンドチェストフライは大胸筋に効くトレーニングです。
腕立て伏せに飽きた方や腕立て伏せではあまり効かなくなってきた方におすすめです。
バンドは常に負荷がかかっている状態を作り出すことができるので腕立て伏せなどよりも大胸筋への負荷は大きくなります。
バンドバイセップカールは、上腕の二頭筋に効くトレーニングです。
上腕トレーニングをした後などにパンプアップを狙ってやってみるのがオススメのやり方です。
バンドトライセップスキックバックは、上腕の三頭筋に効くトレーニングです。
二頭筋のトレーニングと交互にやると、血行がよく流れるようになり、筋肥大が起こりやすくなります。
バンドローは背中に効くトレーニングです。
背中や腰はよく怪我をするところですので、トレーニング前にウォーミングアップとしてやるのがオススメのやり方です。
バンドショルダープレスは肩に効くトレーニングです。
肩直接の自重での筋トレ方法は難しいものが多いので、初心者にはこのやり方をおすすめします。
チューブを使って下半身を鍛える方法はたくさんあります。下半身のチューブトレーニングは自宅で行える上、短時間で効果を得ることができます。太ももやふくらはぎなどを引き締めたい方はぜひ、こちらの下半身のチューブトレーニングのまとめ動画を参考に取り組んでみてください!
体幹トレーニングは初心者の方や高重量を扱う方におすすめです。
体幹を鍛えていないとフリーウェイトのトレーニングを行うときにバランスが取れなくてふらふらしてしまったり、ダンベルなどを落としかねません。なので、初心者の方で体幹に自信のない方はまず体幹トレーニングからやってみるのもいいかもしれません。
また、体幹トレーニングをすればインナーマッスルが鍛えられ、基礎代謝が上がりますので脂肪燃焼にも効果があります。
筋トレは1週間単位でメニューを組むと効果的です。特に初心者の場合、週に3回程度が理想的です。
しかし、筋トレができる回数は人それぞれでしょう。そのため、ここでは筋トレの頻度に応じた筋トレメニューの組み方を解説します。
週に1回だけトレーニングする場合でも、工夫次第で体は十分に変わります。ただし、やり方によっては効果が出にくい場合があるため、種目には注意しなければいけません。
週1回トレーニングをしたい初心者は、より多くの関節を動員する複関節運動がおすすめです。また、自重トレーニングで神経系を鍛えながら筋力を最後まで使うことも重要です。
週1回の筋トレでは、次のようなメニューがおすすめです。
このように、胸や脚など大きな筋肉を中心に複関節運動を行いましょう。また、筋繊維の隅々まで負荷を与えるために、ドロップセットなどを行い、最終セットでは力を出し切ることが大切です。
週2回トレーニングしたい場合は、上半身の日と下半身の日に分けると効果的です。具体的には次のようなメニューがおすすめです。
週3回トレーニングしたい場合は、胸と脚、そして背中の大きな筋肉を別の日に設定し、それぞれしっかり刺激を与えることが大切です。そのため、次のようなメニューがおすすめです。
週4回トレーニングを行う場合は、チューブトレーニングなども織り交ぜてバリエーションを増やしましょう。筋繊維や筋肉群の細部まで刺激できます。ただし、オーバートレーニングには注意してください。おすすめの筋トレメニューは次のようになります。
大筋群を使うトレーニングを週のはじめにすることで、週の終わりまで息切れせずにこなすことができるでしょう。もし筋疲労が抜けない場合は、休むことも重要です。
効果的な筋トレを行うためには、順番に注意してください。おすすめは、大筋群を鍛える種目や複関節種目を先に行い、小筋群や単関節運動を後に行うことです。そうすることで、もっとも鍛えたい部位を筋疲労のない状態で鍛えることができます。反対に小筋群などを先に行ってしまうと、大筋群より先に小筋群が疲労してしまいます。
大筋群は大胸筋や大腿四頭筋、広背筋などがあり、高重量を取り扱えます。また、複関節種目は多くの関節を動員する種目のことです。この2つの条件に当てはまる種目には、ベンチプレスやスクワットなどがあります。そのため、胸の種目ではベンチプレスを先に行ってからペックフライやダンベルフライなどを行ってください。同じように脚の種目の場合は、スクワットの後にレッグカールやレッグエクステンションを行いましょう。
筋トレの効果を出すためには、トレーニングの他に十分な休養が必要です。そのため、同じ部位を2日連続でトレーニングすることは極力避ける必要があります。
この休養期間は、筋トレで損傷した筋繊維が修復して筋繊維が太くなる、つまり筋肉が大きくなるために重要な超回復の期間です。そのため、連続での筋トレは超回復を起こさないことにつながり、十分な筋肥大は期待できません。
なお、筋トレの強度によっても超回復に必要な期間は変わります。自重トレーニングやチューブトレーニングが中心の場合は、1~2日の休養で十分でしょう。しかし、高強度のウェイトトレーニングを行う場合、3日以上休養が必要な場合もあります。
筋トレの効果は、だいたい3ヵ月であらわれると言われています。この3ヵ月という期間は、超回復によって筋肉に変化を感じ、筋肉量の増加や基礎代謝の増加を感じる期間です。そのため、適度な身体の締まりやダイエットの成果は、3ヵ月ほどで効果が現れることになります。
なお、より強い筋肥大を望む場合は、見た目でわかるくらいまでの効果が出るまでには半年以上はかかると考えておいたほうが良いでしょう。
筋トレと有酸素運動は、両方ともダイエットに効果的です。しかし、やり方や順番が適切でない場合は効果的なダイエットができないため、注意しなければいけません。
まずダイエットのためには、高レップの筋トレをおすすめします。高レップのほうが遅筋を鍛えられるためです。
遅筋は持久力に関係が深く、脂質をエネルギー源とし、筋密度が高いのが特徴です。そのため、スリムな外見を重視する場合には遅筋を鍛えるのが効果的でしょう。
反対に高負荷低レップスのトレーニングは、速筋に効き、筋肥大しやすいのが特徴です。速筋を鍛える方法では脂質が消費されにくく、見た目でも太くなりやすいでしょう。
次に、筋トレと有酸素運動の順番に注意しましょう。ダイエットのためには、筋トレで十分な筋力をつけてから有酸素運動を行うほうが効果的です。
筋肉がつくと、同時に基礎代謝量も増えます。つまり、脂肪が燃焼されやすくなります。この状態で有酸素運動を行うと、効率的に体脂肪を落とすことができるのです。そのため、ダイエットのためには筋トレを行ってから有酸素運動を行うのがおすすめです。
筋トレ自体も、ダイエットに関係があります。筋トレは無酸素運動と呼ばれますが、筋トレ時にダイエットに必要なカロリーを消費することもできます。
筋トレのメリットはそれだけではありません。基礎代謝の増加と合わせると、同じ時間あたり、有酸素運動よりも3倍の効果があると言われています。
また、筋肥大によって基礎代謝を上げる以前に、筋トレ直後も代謝を高められることがアメリカの研究で報告されています(1)。
強度の高い筋トレを行うほど、その後の酸素消費量とそれにともなうカロリー消費量が多くなると言われています(2)。また、有酸素運動よりも強度の高い筋トレのほうが、運動後の酸素消費量は多くなると記されています⑶。
筋トレを行う際は、筋断面積・筋力・筋持久力のどれをアップさせたいかによって、必要な負荷・回数・セット数が異なると言われています。以下、目的別の負荷・回数・セット数を紹介します。
胸板をとにかく大きく、たくましくしたい人にオススメの目標設定です。
8回から12回が限界という負荷をかけ、それ以上は1回も繰り返せない状態まで追い込みましょう。1分~1分半程度のインターバルを挟み3~6セット繰り返すことで、確実に筋肉を疲労させ、筋断面積アップを狙うことができます。
筋肉を大きくせず、自分が今持っている筋肉でパフォーマンスを最大化させたい人にオススメの目標設定です。例えば、ボクサーなどで今の階級を維持したまま、パンチのパワーを上げたい人がこれにあたります。
1~5回しか行えないくらいの高負荷をかけることで、瞬発的なパワーを爆発させ、筋力アップを狙うことができます。負荷が大きく回復にも時間がかかるため、3~5分程度のインターバルを挟み、2~6セット繰り返しましょう。
太さやたくましさではなく、引き締まった筋肉を目指す人にオススメの目標設定です。スポーツのために持続力が必要な方やダイエット目的の方にオススメの目標設定となります。
15~20回程度繰り返すことのできる余裕をもった負荷に設定することで、すっきりと引き締まったスタイルを狙えます。30秒~1分の短いインターバルを挟み、2~3セット繰り返しましょう。
クロスフィットとは日常生活で繰り返し行う動作をベースにトレーニングするものです。
クロスフィットはアメリカで発祥され、軍や警察、サバイバルトレーニングに取り入れられ、徐々に広まりました。
HIITとは高強度インターバルトレーニングで体脂肪を燃やすというものです。
筋肉量を増やし基礎代謝を上げることによって、常に脂肪を燃やすことが可能です。
ここからは自重トレーニングを行う上で役に立つおすすめの筋トレグッズを紹介していきます。筋トレグッズは筋トレの効率を確実によくしてくれるアイテムなのでぜひご覧になってください。
腕立て伏せは基本的に器具を使って行うトレーニングではないですが、専用の器具を用いて行う事によってトレーニング効果を高めることもできます。そんな専用器具の1つにプッシュアップバーというものがあり、このバーを使うことで普通のプッシュアップでは得られない効果を得ることができます。プッシュアップの効果をあげたい方はぜひプッシュアップバーの記事もチェックしてみてください!
参考:プッシュアップバーの記事
体幹などのトレーニングを効果的に行うようになるバランスディスクという筋トレグッズがあります。椅子に置いたりと日常生活でも使えるアイテムなので気になる方はぜひこちらの記事もチェックしてみてください!
参考:バランスディスクの記事
腹筋ローラーは自宅で簡単にできて、腹筋に大きな負荷・刺激をいれられる筋トレグッズです。腹筋を割りたいと思っている方はこちらの記事は要チェックです!腹筋ローラーについて詳しく説明しています。
参考:腹筋ローラーの記事
筋トレを続ける上でネックになるのがモチベーションですね。同じトレーニングを繰り返したりなかなか身体が変化しなかったりすると、やる気が低下してしまいます。そこでここでは、モチベーションを保つ方法をご紹介します。
こちらはフィットネス界だは有名なYoutuberのKanekinさんです。Kanekinさんの動画はかっこいいテイストのものが多く、やる気やモチベーションをあげるのに最適です!
こちらの動画は世界一魅力的な身体を持っていると言われているAnllela Sagraさんです。こんな女性らしい身体を目指そうとすれば自ずとモチベーションも上がりますね。
筋トレを習慣化することで、モチベーションの低下を防ぐことができます。そのためのおすすめの方法は、スキマ時間を利用することです。たとえば、テレビCMの間だけ軽く筋トレをしてみましょう。
また、家事をしながら軽くスクワットやカーフレイズを行うなど、少し体を動かすことで心身にエンジンをかけることができます。このような短時間でも運動することを習慣化できると、それがモチベーションとなります。
一緒に筋トレを行う人を巻き込むことで、モチベーションを維持できます。同じ目標を持っている友人や家族などを誘ってジムに行くのもよいでしょう。
また、パーソナルトレーニングなどでトレーナーにメンタルサポートを受けるのもおすすめです。特に、トレーナーが理想的な体型をしている場合は目標にすることもでき、モチベーションをアップさせることができるでしょう。
今回は初心者向けの筋トレメニューやポイントを解説してきました! 初心者だからこそ気をつけたい点は多いです。もし誤った方法で筋トレを続けた場合、効果が実感できないだけでなく怪我をする恐れもあるためです。
また、筋トレを続けているとモチベーションが低下する時期もあるでしょう。そんなときには、YouTubeの動画を利用したり短時間の筋トレを習慣化するなどして、モチベーションを維持してください。筋肥大やダイエットなど、目標に応じた正しい方法で筋トレを続ければ、3ヶ月を目安に結果が出てきます。目指す理想の体型になるために、楽しみながら筋トレを続けていきましょう!