こんにちは!ドッグスリング専門店ervaの黄瀬(きせ)です。さっそく本題ですが、今ネットで「モグワン」「カナガン」というドッグフードが話題です。正直今まで見たことも聞いたこともなかったので調べてみましたが、どこのwebサイトを見てもモグワンかカナガンを大絶賛。
「ドッグフード ランキング」で検索してみてください。ほとんどのwebサイトは1位モグワンで2位がカナガンです。
変だと思って調べましたら、他の方も声をあげてましたw
【危険】カオスなイギリス製ペットフード祭り 購入はよく考えて!
犬では「カナガンドッグフード」「ネルソンズ」「ナチュラルドッグフード」 猫では「カナガンキャットフード」「シンプリー」 ずいぶんと熱心に宣伝されているのですが、実はこれには裏があります。
獣医師さんから聞いた話で衝撃的だったのは、獣医師さんたち全員がカナガンを知らないか、問題視していたことでした。そのような商品がなぜ多くのインターネットサイトで「お勧めのキャットフード1位」として紹介されているのでしょうか?不思議です。
他にもありました。
ドッグフード カナガンは本当に良いのか? がんばれ α! 田舎の道楽者/ウェブリブログ
ドッグフードについて調べると・・
ネットに氾濫するカナガン地獄。カナガンの本当の評判とは
もちろん、実際にドッグフードの質が本当に良ければ問題はないのですがアマゾンのレビューはこんな感じです。
続いて、モグワンドッグフード チキン&サーモン(1.8kg)についても
同じような評価でした。
う〜ん、悪い評価が良い評価と同等なんてあまり見ませんね。
本記事の前提として、わたしはカナガンやモグワンのドッグフードの質について批判しているわけではありません。根拠のないランキングサイトがアカンと言っているので、どうか勘違いしないでください。
そして、ここを強く言っておきたいのですが
犬と暮らす人にとって、
犬は家族であり子供なのです。
本当に良いかどうかも分からないし、自分が試してもいないものを根拠のない理由を並べておすすめするのは我が子の健康を害する恐れがあるのでやめてほしいのです。
でも、正直ネット広告とかあまり知らない人は「皆んなが良いって言ってるし大丈夫だろう」と思って買っちゃいますよね。というわけで、しっかり調査して書いていきたいと思います。
何故ほとんどのwebサイトでランキング1位と2位が同じなの?
アマゾンのレビューがあまり良くないのに、なぜこんなにも絶賛するwebサイトが多いのでしょうか。
ランキング形式で大絶賛しているwebサイト達はアフィリエイト広告を貼っていました。アフィリエイトとは、皆さんがwebページに掲載されている、特定の画像やテキストをクリックして商品を購入すると、アフィリエイト広告を提供する会社を介して、広告主よりwebサイト運営側に報酬が入る仕組みになっています。
もしやと思ってA8(アフィリエイト広告を提供する会社)の管理画面で報酬額を調べてみるとランキングの正体は金額の高い順でしたw
モグワン → ¥3,960(新規購入時にアフィリエイターがもらえる額)
カナガン → ¥3,000(上記同様)
また、アフィリエイトには特別単価と言って、多く販売するアフィリエイターにはさらに報酬が高くなる仕組みがあります。元々の報酬額が高いわけですからさらに高くなるとなれば必死になりますよね・・・。
誤解のないようにお伝えしますが、アフィリエイト広告自体は違法でもありませんし、悪でもありません。わたしも本ブログではアマゾンのアフィリエイト広告を貼っていますが紹介方法に問題があるのです。
また、売れれば何でもいいという変なアフィリエイターを除外するためにも、広告主はアフィリエイターの紹介方法に問題があれば掲載拒否ができます。広告主はちゃんと精査しないと、メーカーの印象が悪くなりますよ。
実は、報酬が高いためにどこもかしこも同じ商品を絶賛しちゃうなんてことはドッグフードだけでなく、去年12月まで人間の食品や医療系の検索キーワードも同じでした。で、Googleが一掃したわけです。
先日のGoogleのアプデでサプリや医療関係のキーワード検索順位が大幅に下げられ、圏外にぶっ飛ばされたアフィカスのみなさん、こんにちは。
アフィリエイト広告が効かなくなったので、サプリメントや健康食品はメーカーが自社サイトを充実させるしかなくなりましたのお知らせ
↑に書いたように、現在では医療、健康食品などのキーワードの上位は、「メーカー」「販売元」「公的機関」のサイトになっており、キーワードによっては5ページまでにアフィリエイト目的のサイトは出てこなくなりました。いままで月に何百万とか稼いでいた健康食品が得意のメディアさんたちは途方に暮れていると思います。
そうか、人間が難しくなったので
犬に来たのですね。
ちなみに、消費庁の景品表示法にある”有利誤認”において、根拠のないランキングは違法だと思いますがどうなんでしょうか。
景品表示法第5条第2号は、事業者が、自己の供給する商品・サービスの取引において、価格その他の取引条件について、一般消費者に対し、
(1)実際のものよりも取引の相手方に著しく有利であると一般消費者に誤認されるもの
(2)競争事業者に係るものよりも取引の相手方に著しく有利であると一般消費者に誤認されるものであって、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認められる表示を禁止しています(有利誤認表示の禁止)。
つまり、何の根拠もないのにランキング順位を設定して、1位が一番優れていますよ!と表示しているわけですから。
引き続き調査していると、
クラウドワークスでこんなの発見してしまいました。
*クラウドワークスとはオンライン上で企業と仕事をしたい人の仕事をマッチングサイトで、ブランドロゴデザインしてください とか カタログのデザインしてください とか 簡単に依頼できるので便利です。
ドッグフード「カナガンドッグフード」と愛犬の写真をスマホで撮影する簡単なお仕事 1枚100円8枚 合計800円(手数料、消費税込み)
■単価
1枚100円 × 8枚 合計800円(手数料、消費税込み)
※ワーカー様に振り込まれる金額→640円■ 写真撮影への要望
下記の写真の撮影をお願いします
・カナガンドッグフードの正面と付随して梱包されているチラシ等の全体写真
・カナガンドッグフードのパッケージ正面全体写真
・カナガンドッグフードのパッケージ裏面全体写真
・カナガンドッグフードの裏パッケージにある成分表の写真
・カナガンドッグフードを開けてお皿に乗せている写真
・ワンちゃんがカナガンドッグフードをがっついて食べている所
・ワンちゃんがカナガンドッグフードを食べ終わった所
・ワンちゃんとカナガンドッグフード(パッケージ)の2ショット写真■備考
・恐れ入りますが、「カナガンドッグフード」をお持ちの方のみご応募をお願いいたします
・スマホでもOK!
・可能であれば明るい写真の撮影をお願いいたします
・個人が特定されないように撮影いただけると幸いです■利用用途
ウェブサイトへの掲載
まじか・・・・
カナガンドッグフードをお持ちの方のみご応募。
と書いてありますが、依頼内容は写真撮影のみでカナガンの感想ではありません。
利用用途は「ウェブサイトへの掲載」とありますが、どのように使われるのか詳細はありません。ということは、「わたしの犬に食べさせてみました!」なんて記事で使われるかもしれません。これ完全にステマ用の写真ですよね。
で、そんなブログをさっそく見つけてしまいましたw
当ブログからリンクを貼るとグーグルに対してwebサイトの評価が良くなってしまいますのでリンクは貼りません。(詳細は各自でコピペ→ググる)
高い報酬が出せる理由とは?
モグワンとカナガンは両方とも株式会社レティシアから販売されています。カナガンはイギリスから輸入されていますので本家の値段を見てみました。
日本価格がこちら
イギリス価格がこちら
2KGで
£13.49
現在1£=149円で計算しますと
2,016円
価格差2倍。
また、日本ではカナガンはFREE-RUN Chickenの1種類のみの販売ですが、本家のシリーズは他にも種類があります。そして、FREE-RUN Chicken(下記1番上の1番左)が一番安い。
また、本家は同じFREE-RUN Chickenでも小型犬専用(2行目真ん中)があるのですね。本家は小型犬用があるのに、日本の販売ページには、「食べやすい小粒タイプ。子犬や小型犬でも安心」と書いてありますね。(下記画像右上)
【追記】 実は、当記事は大変反響があり、モグワンとカナガンを販売している、株式会社レティシアンのご担当者様よりわたしにお電話とメールがありました。小型犬専用の件についてご担当者様より、「本家のFree-RUN CHICKENよりも粒のサイズが小さい」と教えていただきました。では、当記事を訂正しますので本家と比較した写真をお送りくださいとお伝えしましたが、残念ながらお返事がありませんでした。
また、ご担当者様とお話しした際、根拠のないランキングサイトは掲載拒否をする確約をいただきました。完了しました際は当記事に必ず追記させていただきますとお伝えしておりますが、連絡はいただいておりませんので当記事の内容は変えておりません。
カナガンよりも報酬額が高いモグワンは、株式会社レティシアンがイギリスの工場で製造したオリジナルドッグフードです。間にメーカーがおらず、自分たちがメーカーとなり直接販売するということはカナガンより原価が安いことが想像されます。
“○○ あやしい” と、検索してしまいがちですが・・・
人は怪しいと感じると
○○ あやしい
○○ 悪評
といった語句で検索します。しかし、これを知っているアフィリエイターは多くてこんな記事を書くわけです。(詳細は各自でコピペ→ググる)
拡散希望!モグワンの口コミはステマだった証拠を公開します!
前半は批判しておきながら、最後には「批判されていますが、やっぱり試してみないと分かんないですよね」など肯定的に締めてアフィリエイト広告を貼っています。
まとめ
正当な理由を書いてランキング形式で紹介する場合は良いのですが、根拠もなく安心だとかくいつき100%だとか言っているランキングは信じるべきではありません。「〜だそうです」「〜といわれているそうです」みたいなどこの誰が言っているのか分からなくて、出典元の引用がない場合もNGです。
他にも「獣医がおすすめする犬の餌の選び方」というようなランキング形式のwebサイトがありますが、獣医の名前が記載されているのか、もし書かれていても実在するのかまで調べる必要があります。しかし個人的には実在していたとしても不特定多数のドッグフードを推奨している場合は信頼しません。キャッシュバック目的かもしれませんし。
最終的にわたしはアマゾンのレビューを信用することが多いですが、他にもかかりつけの獣医師に聞いたり、犬友に相談するのもありです。また今回の調査を通してドッグフードの法律について興味を持ちましたのでレポしたいと思います。ドッグフードを選ぶ新たな基準が見つかるかもしれません。
最後に、参考までにわたしのおすすめするドッグフードのアフィリエイト広告を貼って報酬額の差をお伝えしたかったのですが、手作り派のため貼ることができません!
ただ、アマゾンのアフィリエイト広告のドッグフード報酬額を調べてみると
5%程度ですので、3kgで¥5485のロイヤルカナン(アフィリエイト広告のリンクではありません)の広告を当記事に貼って皆さんに購入いただいても274円程度しかいただけませんw
犬は家族で自分の子供。
なので、犬と人の命は同等なのです。根拠も裏づけもなく犬の健康のためにとか言って商売をするのは不信感を抱きます。適当なこと書きまくって閉鎖されたwelqのように、ただ売れればいいと考えているようなドッグフードのアフィリエイトサイトも一掃される日が来ます様に。
Googleの神様に届けー!!
こちらは最近読んだ本。
著書 太田有香さんが世界一過酷な犬ぞりレース「ユーコンクエスト」に挑み、日本人女性ではじめて完走。犬と人の絆が強固でないと犬ぞりが成立しないことをはじめて知りました。いつか取材行ってみたいな〜。↓以下はアマゾンのアフィリエイトタグで、ここからご購入いただくとわたしに2円入りますw