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2019-06-18

糸井重里が毎日書くエッセイのようなもの今日のダーリン

・たいしたことでもないのかもしれませんが、
 いまでも、ぼくは、横断歩道などで、
 渡ろうとする信号がもうすぐ赤になりそうなとき、
 急ぎ足になって、ときには走って渡ります。
 そんなに急いでいるわけでもないはずなのですが、
 横断歩道の手前で待つ時間が惜しいという気がして、
 ついつい年甲斐もなく走ったりしてしまうのです。
 ところがあるとき、「ほぼ日」のタケイさんが、
 「ぼくは、信号で走るのかっこわるいからしない」
 ときっぱり言ってるの聞いて、
 そうか、そういう見方もあるのかぁと思ったのでした。
 そういえば、信号は待てばいいとも言えるわけで、
 こんなところで、ちょっとでも早くとか、
 ちょっとでも効率よくとか考えるのは、
 いわゆるひとつの「びんぼう性」かもしれません。
 そのときから、ぼくは信号で急ぎ足になったりすることを
 たまにしかしないようになりました。
 ま、そのほうが事故もないだろうしね。
 ただ、これから夏の猛暑がやってきたりしたら、
 けっこう走ってしまいそうだけどね。

 逆に、ぼくのほうがゆっくりというケースもあります。
 それは食事にかかる時間です。
 「早めし早〇〇、武士の嗜み」であるとか、
 「3分かかったら遅い方でしたよ」とか、
 ちょっと豪傑っぽいような言い方で、
 食事時間の短さを競うようなことは、
 男性の間では、いまでも自虐的な自慢になってますが、
 これが、ぼくにはとても不得手なことでした。
 ただ、まじめに味わっちゃうので、遅いんです。
 これはこれで、この先、早くするつもりはありません。

 世の中全体の風潮としては、
 とにかく「はやく」「むだなく」が優位なままですが、
 まずは、だれかに怒られないところから、
 「ゆっくり」をやっていくのもいいかもしれません。

 ま、こういうこと言うときには、いつも思うのですが、
 混ぜればいいんですよね、「はやく」も「ゆっくり」も。
 ただ、ぼく自身は、「ゆっくり」を多めにしてみます。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
いまの憧れは「早寝遅起き」です。なかなかできないねー。


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