いしかわ動物園（石川県能美市）のトキ里山館で公開中のひなが十七日に巣立った。止まり木の上を羽ばたきながら行き来し、飛ぶ練習をするかわいらしい姿を見られる。公開中のひなが今季巣立つのは初めて。

　園によると、飼育員が同日、巣から出て立っているひなを確認した。体長は成鳥より一回り小さい六〇センチほど。五月六日に人工ふ化で卵から生まれて以来、順調に育っており、今後は徐々に飛ぶ距離が延びていくという。

　二〇一〇年からトキの繁殖を続けている園では現在、十六羽を飼育し、五羽をトキ里山館で公開中。担当者の堂前弘志さん（５０）は「成長の過程を観察してほしい」と話している。