competition sport スポーツクライミング東京選手権大会 東久留米スポーツセンター

第5回 スポーツクライミング東京選手権大会 リード

6月16日に東久留米スポーツセンターで行われた第5回スポーツクライミング東京選手権大会 リードカテゴリに出場してきました。

前半は普通に大会に出場しての自分の話。
モヤモヤは後半。

年齢表示が無いからわからないけれど、もうぶっちぎりで最高齢の感じ。

いくら離れてるったって10は超えてないっしょ、と思って調べてみたら
一番年齢が近いと思っている和音がなんと1994年生まれ。
え?まじか。もう干支超えちゃう感じか。

いやー、一番近い年の選手が干支超えちゃうのは自分の認識の甘さがちょっとショック。
せいぜい10ぐらいだと思ってました(笑

東久留米スポーツセンターはアイソレーションエリアがかなりしっかりとしていて広々過ごしやすくて快適です。
武道場を使わせていただいている感じで地面も柔らかくてたいていみんな走ったり逆立ちしたりして遊んでます。

今回ちょっといつもより小さめ?のような気がしたけれどアップ壁もちゃんと用意されていました。
贅沢を言えば予選1本だけなのでもうちょっと悪いホールドもつけてもらえると幸せですが、勝手知ったる東久留米なので体育館の端っこの方のあれやこれやつかって指先をアップします。

今回ほぼ完全に予定どおりの進行でとても助かりました。ありがとうございます。

予選

動画見てもらうとわかりますが、8+で終了。
下部4、5手はもうほんと2ピンかけるためだけのホールドという感じでイージーだったので実質2手ぐらいで終わったような気持ち。
予想通りの核心ではあったので思い切って出たし、上手く動けたと思ったのですが、残念ながら右手が保持出来ず。

例年の課題の感じだともう少し下部は登らせてくれるんですが、あまりにも難しい。
ショックを受けながらも救いを求めてまわりの結果を聞くとどうもみんなそこで落ちているとの事。
いや、そうだよね、あれちょっとハードすぎるよね。

唯一通過したのはさすがのカヤ。成年男子で唯一人通過して20+。さすがです。
しかし、少年を合わせても完登者が1人も出ていない事からグレードとしても13bとかcとかかな。
普段からトライできる環境にあったら是非完登を目指して頑張りたい。
ルートのコンペ課題ってほんと勿体無い。

うまく気持ちを消化出来ずにいたら、他の出場選手から名言でスッキリ。

「セッターの期待に応えられなくて悔しい」

ほんとそれ。

成年男子と少年男子は同じルートを登ったのですが、出場選手 成年8名 少年12名 計20名中11人が同高度。
愛が重すぎて苦しい。

というわけですっきりはしないものの決勝進出の権利を手に入れました。

同高度が多数いたので成年男子は7名、少年男子は10名での決勝。

下部はひたすら悪い足とパターンで頑張らせる感じで緊張させられてしまう。
たった13手でかなり前腕が張ってしまって決死の14手目。
なんとか止めた、ものの足が決められずクリップが出来ない。

オブザベでは高めのホールドにすぐ足をあげるつもりだったんだけれど、現場に行ったらチョークがべったりついたパターンに目がいってしまい、ここが足か!!と思い込んでしまって終了。
すごい面白いルートでこれこそ何度もトライして完登を目指したいルート。
まわりの話しを聞いてると13cはありそう。

決勝

トライ自体はもちろん満足は出来ないですが、それ以上に凹んでるのが落ち方ともう手を出せずに、何も出来ず降りてしまったこと。
これどこまで聞こえてたかわからないのですが、コンペで初めて「落ちますよー」ってビレイヤーに宣言してしまいました。

なんかものすごく危ない状態にいるような気持ちになってしまったんですよね。
冷静に考えるとクリップも4本かけてあって高くはないけれど、低くもないぐらいの場所にいるはずなんですが、1手出せなくなってしまった。
記憶が曖昧なんだけど、足がひっかかりそうな事に気がついていたのかなぁ・・・。

すごくこの事が心残りで。どうするのが正解だったのか。
なんでこんな気持になってしまったのかがわからず大会終わってからずーっとモヤモヤしてます。

結果的にその「ものすごく危ない場所にいる予感」は結構正しくて、
1. ロープに左足がひかっかった
2. わりと勢いがある状態で地面に降りた
んです。

頭が下むいたら終わる!!!!
という一心で必死でむしろ左足でロープ抑え込んで耐えたので右足で着地したんですが、あの勢いで頭が下むいてたらと思うとゾッとします。

ビレイヤーの方にはほんとへんな落ち方してしまってすみません、という気持ちでいっぱいなんですが、それはそれとして何が悪かったからこんなギリギリの事態になってしまったのか。

1. クリップポイントのミス
 12手目、または13手目でクリップしなければいけない場所を14にいってしまった。
 12手目は比較的保持しやすいカチでしたが右手で持ち、体勢が左に大きく傾いているので右側にクリップするのは困難
 13手目は非常に甘いカチでスタンスも踏みづらく、ここでクリップをする方が危険だと判断して進んだ。
 で、進んだところ14手目が思いの外悪く、また上述したように足を上げる選択肢が頭から外れてしまったためクリップ出来ずにフォール。
 判断としておかしなところはなかったように思う。

2. ロープのまたぎ方のミス
 絶対的な正解は無いにせよ、多くの場合この場合はロープの下に足を置く(シューズの上をロープが通る)のが正解のはず。つたない図で申し訳ないけれど右は危ない場合が多い。

3. ビレイヤーのミス
 動画を見る限りで自分がフォールした際、ロープがたるんでいるように見える。あんなに長くたるむものかなー、出ているロープの長さに対してずいぶん落ちていっているような気もする。 ではビーンと張ったほうが良かったのかというとそれはそれで張られたら足をすくいあげられてひっくり返ってしまったような気もする。

というので考えるのが面倒になって結局僕が強かったらこんな事起きなかったし全部解決だよねって話で終わらせたくなる。
でもそれで終わらせては進歩がない。また同じ事が起きる。
うーん、どなたか知恵を貸してください・・・。

降りた直後は興奮状態というかもう事故でよくあるやつで全然痛みも感じなかったので「大丈夫ですか!?!?」という周りの声にとっさに「大丈夫大丈夫、全然たいしたことないです、むしろすみませんでした」なんて返してしまったんですが、やっぱり落ち着いたら痛みが出てきて救護の方に処置していただきました。

その事はとてもありがたかったのですが、結局とりあえず水で怪我を洗い流して、ガーゼとかで傷が他と触れないように覆ってなにか包帯とかで押さえてもらって、後は冷やしたいから氷がほしい、と僕がほとんど指示してしまった感じで、「初めてでよくわからない」という発言があったり、包帯も太もも二巻分ぐらいしかなかったり、撤収のタイミングで「あ、これ会場から借りてるやつなんで」とあっさり氷嚢とりあげられてしまったり(仕方ないとはいえ言い方とかね)とちょっと不安な感じ。

自分もコンペ主催したりするのでやはりいざというときの備えはきちんとしておかねばならぬと思った次第でした。

そうそう、翌朝になって変な力の入れ方をしたのか左膝が痛くなったり、なぜか右膝もちょっと痛かったり、首がむち打ちっぽい感じだったりと色々出てきて、選手にかかってる保険とかありますか?と聞いたところ迅速に保険会社から連絡させます!とお返事をいただきました。ありがとうございます。

で、結果はこんな感じでしたよ!!という事で僕の登りの話しはおしまい!

次は色々な他のもやもやの話。

【プラスの話】
さて、今回僕の決勝の結果にプラスがついている事に疑問を持った人はいるでしょうか。
僕は登り終わった直後に足がこんな状態だったので頭がふわふわしていて自分の結果にプラスがある事をなんとも思っていなかったのですが、終わってから動画みて、これにプラス!?!?と。
どうなんだろう。自分で見たからそう思うのかな。なんの情報も無くこの動画みたらプラスつくと思いますか?

で、これだけならまぁ結果にも関係ないし気をつけて欲しいなーで終わりの話なんですが、会場で
「手を出したのに重心が低かったと言われてプラスがつかなかった」
という話を聞いたんですね。

やっぱりこれも昔からよくある話ではあるのですが、こういうモヤッとする事態が1大会で少なくとも2件あるとするとそれは話が変わってくる。もっと増える可能性が高いです。

どこまでその子がきちんと抗議したのかはその場に居合わせた程度なので聞いていないのですが、「重心が低かったと”言われた”」そうなので少なくとも運営側のどなたかそういう判断をする能力がある方に言ったのだと思うのですね。

人間がやる以上どうしてもずれが起きるのは仕方がない事ですが、選手としてははっきりとした共通の判断基準でもって結果を出してもらいたいです。

これは表彰の順位にかかわらなかったから大事にならなかったとか、そういう話ではなくて、全ての選手が公正に扱われなければならないし、ジャッジのミスがあったのだとしたらそれは黙殺したり、うちうちに処理するのではなくきちんと認めて、そうした事が起きたことを詳らかにしていかなければ良くなっていかない事だと思います。

はい次。

【ルートの話】
こういう事はちゃんと登ってから言ったほうがカッコいいというか、登れてないのに言うのは最高にダサいし愚痴っぽくなっちゃって恥ずかしい。
そりゃ僕だって止めたかった。その悔しさでいっぱいです。そういう悔しさからはけ口探しちゃっているような気持ちがないとは言わない。
でも、言わないでおくのもなんかモヤモヤしちゃうので吐き出す。

1本しかないリードの予選、出場選手のレベルは事前申告で把握出来ているはず。その状況であれだけ多くの選手が突破出来ない部分を下部に作っちゃうっていうのはもうちょっと上手に出来なかったのかな、って思ってしまう。

国体の選手選考のための、ただそれだけのための大会だから盛り上がりとか気にせずもうこのルートを突破できるレベルの選手がほしいだけ選手の選別ができればそれで良し、確かにそうなのかもしれない。

お前たちの実力が無いのが悪い。それもそのとおりだと思う。
みんなが大高選手レベルの実力を持っていたらもっと上で決着がついて盛り上がったんだろう。

でも、もうちょっとだけ出場選手の実力を考慮して翌年より多くの選手が出たくなるような、見ている観客が盛り上がれるようなルートに出来ないもんか。

大会後にきっと反省会とか打ち上げをすると思うのですが、「決勝できちんと順位がついて大成功!」なんていう終わり方をしていたら到底納得できない。

【ホールドが動いた話】
これは僕が見た話ではなくて聞いた話なので全く根拠がなくただ中傷だったとしたら本当に申し訳ない。
予め謝っておきます。

ジュニアの予選(決勝だったかも)課題でホールドが動いて選手が落ちたという話を聞きました。
ホールドが動くなんて仕方がない。そんな事は百も承知です。

ただ、体重の軽いジュニアの選手が数名登ったところであの形のホールドが動くというのは責任問題を問われるべきミスだと思います。
重大事故に”たまたま”ならなかったかもしれませんが、選手生命が奪われかねない事態です。

【スタッフが全部選手の親である事】
これもどうしようも無いのは百も承知ですが、ほんとこうお互いのためにもなんとか選手と関係の無い人がスタッフとして関わるようにしたいですよね・・・。やっぱり選手の身内が大会運営側にいるっていうのは良くない。

となんだか書き始めたらモヤモヤだらけですね。
もっと自分の登りに集中して実力を伸ばす事に腐心するべき(笑

今回自分の登りの話でサラッと終わると思ってたら気がついたらボルダーより長くなってしまった気がする。

運営に関して、ジャッジの話があるのでモヤっとが残りますが、全体通して素晴らしくスムーズで試合に集中することが出来ました。本当にありがとうございました。来年もよろしくお願いします!

はい、後は大会前の準備の話。

もうなかなか大会一本に集中してスケジュール調整なんかは出来ず、どうにかこうにか時間と体力を捻出して体と気持ちを仕上げていく感じなんですが、そんな中でも今回はかなり上手に調整出来たのが良かった。

とりあえずの雑な記録。

2週間近くなんだかんだ自分の登りがほとんど出来ていない日が続く。
大会前の水曜日 久々に13bにトライするも高度上がらず
 その後レッスン中に登りながら12bでテンション入って愕然。
 色々言い訳はあるけど、でもあの疲れ方は異常。
木曜日 水曜日の疲労を引きずりまくっていて全然登る状態に持ち込めず。
 副鼻腔炎の治療のために飲んでる薬が合わないのかもしれない。
金曜日 めげそうになる気持ちと体をひきずって二子玉のFish and Birdへ。
 太陽のようなYOUくんからエネルギーもらって頑張るも登れない3級があったりして焦る。
 焦っても仕方がないのでとりあえず目の前集中!と言い聞かせて1級に粘着。
 完登には至らなかったがちょっと体起きたかも?
土曜日 おもちゃショーで1日子供まみれ。
 夕方からちょっとだけでも登りたい!と妻と子供にお願いして古巣のペキペキへ。
 金曜のトライでいい感じに体が起きていて悪くない感触。どうにか間に合った・・・。
 ペキペキで旧友と再会出来たのもリラックス出来てよかった。
 夜はサウナで精神集中。
日曜日 朝ぱきっと起きられて余裕の1時間前行動。
 予定どおりに体に栄養入れてアップ開始。
 試合へ。

大会前のルーチン。
 未だにルーティーンという言い方がなじまずルーチンといってしまう。

 生活
 自分が登るだろう5時間前には起きる。
 3時間前にはそこそこ消化しやすい食事を入れる
 1時間前にはバナナなどの栄養を入れる(これは無くても良い)
 *水分は枯渇しないように意識的に取る。

 2時間前からいつものアップ+いつもより強度高めのアップをする。
 まずは体の大きな筋肉が動くように。
 1時間前には全力の負荷を入れる。(荷重懸垂など)
 細かい筋肉、メンタルのスイッチを高めていく。
 30分前ぐらいまでにアップを終える。

 コールゾーンで座ってじっとしてると緊張しちゃうのでなるべく体を動かす。 
 ポイントは脳と体の両方を興奮状態にして戦闘モードに入れる事。
 必要に応じてカフェインも摂取。

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