交番襲撃、33歳男を逮捕=拳銃所持、1発使用-山中で発見、容疑否認・大阪府警
時事通信社
6月17日(月)11時31分
大阪府警吹田署に入る飯森裕次郎容疑者(右)=17日午前、吹田市
捜査本部によると、「私のやったことではありません」と容疑を否認。「病気がひどくなったせい、周りの人がひどくなったせいだ」と供述している。
飯森容疑者は山道のベンチに横たわっており、ベンチの下にポリ袋に入った拳銃が置かれていた。銃弾4発が残っており、1発が発射されていた。事件直後の16日午前6時ごろに、複数の人が現場近くで破裂音を聞いており、捜査本部はこの際に発射されたとみている。けが人はいなかった。
逮捕を受け、吹田市や周辺の自治体は小中学校などの授業を通常通り始めた。
捜査本部は、公開した防犯カメラの画像に基づき、16日に寄せられた「息子に似ている」との通報などから、襲撃した男を飯森容疑者と特定した。同容疑者は高校卒業まで吹田市周辺で生活しており、現場に土地勘があった。元海上自衛官で、防衛省関係者によると、2009年4月に入隊し、半年後に2等海士で退職。拳銃を扱う任務はなかったという。
逮捕容疑は16日午前5時40分ごろ、交番北側の駐車場で、勤務中の古瀬鈴之佑巡査(26)の胸などを包丁で突き刺して意識不明の重体とし、拳銃1丁を奪った疑い。
捜査本部によると、現場の交番は阪急電鉄の千里山駅前にあり、古瀬巡査と上司の計3人が勤務していた。交番の防犯カメラには16日午前4時15分~同5時ごろ、周辺を行き来する不審な男が映っていた。
その約20分後、約800メートル離れた隣の関大前駅の改札から、よく似た男が入場。同5時半ごろ、空き巣被害に遭ったとの虚偽の110番が同駅構内の公衆電話からあった。
上司2人はバイクで通報があったアパートに急行。古瀬巡査は同40分ごろ、後から向かおうと交番を出たところで刺された。
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